全労協新聞 2011年11月号 1面 JAL不当解雇撤回闘争 日航労働者を支える会結成へ

全労協新聞
 
1面 JAL不当解雇撤回闘争 日航労働者を支える会結成へ
2-3面 原発のない社会実現とJALの不当解雇を許さない西部連絡会



 
1面 JAL不当解雇撤回闘争 日航労働者を支える会結成へ


JAL不当解雇撤回闘争
 日航労働者を支える会結成へ
 
 
 史上最高の利益が見込まれ、実際稲盛会長も記者会見で認めている整理解雇は、経営再建にとって全く必要なかった。
 
 そもそも日本航空の経営破綻の責任は、歴代経営者の乱脈経営とこれを追認してきた政府にあり、「経営破綻した会社を再生」させるためという解雇理由はまったく不当極まりないものである。
 
 このような、最高裁法理である整理解雇の四要件を踏みにじる行為を許せば首切り自由の社会になってしまう。そして何よりもこの解雇は企業の言いなりにならない労働者の排除と労働組合の弱体化を狙った行為であることから、すべての労働者の雇用や権利にかかわる重大な問題である。
 
 現在一四八人(パイロット七六人、客室乗務員七二人)の被解雇者が解雇無効と職場復帰を求めて東京地裁に提訴していますが、九月三十日には全ての証人調べが終了し、十二月十九日(パイロット裁判)と二十一日(客室乗務員裁判)に結審を迎え、来年の三月までには判決が出されようとしている。
 
 勝利するために、日本航空、裁判所、国を包囲する大きな運動を展開する必要があり、この闘争を財政面からも支援していくことが不可欠です。
 
 この闘争を支えるために「不当解雇と闘う日本航空労働者を支える会」を結成し、全国各地の労働者・市民にその支援を呼びかけることにしました。多くの仲間の皆さんの「支える会」への加入を訴えます。

「不当解雇とたたかう日本航空労働者を支える会」結成集会
11月7日(月)18時30分
文京区民センター



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 JAL本社前で解雇撤回を訴える(10月26日)
 
 
2-3面

原発のない社会実現とJALの不当解雇を許さない西部連絡会
労働戦線の垣根を越えて 脱原発とJAL不当解雇撤回を
 
 
 東京西部では、これまで労働戦線の垣根を超えて一致する要求課題での共同という労働組合運動の原則に基づいて、『憲法改悪・教育の反動化に反対!国鉄闘争勝利をめざす西部連絡会』(略称:三課題西部連絡会)を二〇〇五年秋に発足させて、三つの課題の達成をめざして、学習会や決起集会、デモ、街頭宣伝などを粘り強くおこなってきました。

 そして、三つの課題の中心課題であった国鉄闘争が昨年六月に「雇用問題」を除いて政治解決がはかられました。その後、「雇用問題」で責任をとるはずだった政府の消極的な対応、またJR各社の頑なな態度などから「雇用問題」解決の展望が見えないとして、国鉄闘争が実質的に終結することになりました。この状況をむかえ三課題西部連絡会は、国鉄闘争という中心課題での運動ができなくなる中で、組織を解散することをきめました。

 こうした中、昨年十二月三十一日にJALで一六五人の不当な首切りが強行されました。また、今年三月十一日には、東日本大震災が発生し、津波地震で未曾有の被害をもたらし、さらに福島第一原発の事故により放射能が飛散し、取り返しのつかない状況になっています。

 このような状況の中、三課題西部連絡会がこれまで積み上げてきた運動、共闘の輪を、今度は原発をなくすという全国民的課題と、日本航空の不当解雇を許さないという全労働者的課題を新たな一致問題と位置づけ、この間東京西部全労協と東京春闘西部ブロックが中心となり会議を重ね、新たな共闘組織の発足をめざしていくことを決め、西部地域の仲間に呼びかけ結成集会を開催しました。

 十月十八日、新宿農協会館で開催された結成集会では、冒頭、呼びかけ団体を代表して東京西部全労協の宮崎則安議長から会結成の意義が話されました。

 来賓としては東京全労協の纐纈議長及び東京地評の伊藤議長からそれぞれ挨拶を受けその後、記念講演として「原発問題、JAL問題を通じて、日本の労働組合運動について考える」と題して、全労協の金澤壽議長から「労働運動の社会的責任や結集することが重要だ」などとする記念講演を受けました。

 その後、結成に至る経緯と申し合わせ内容、役員の提案が行われ参加者全体で承認されました。また、集会に参加した新宿地区労センター、国労、杉並区労連、東水労、杉並ユニオンネットの仲間から発言を受け当面の行動について提起がされました。

 争議団当該からは、客乗からは鈴木さん、乗員からは森本さんから「法廷だけでは勝てない、世論形成が重要、どこへでも行くので声をかけて欲しい」と力強い決意表明がされました。最後に東京春闘共闘西部ブロック屋代議長の閉会挨拶と、団結がんばろうで終了してきました。結成集会には、一三〇人を超える地域の仲間が集まり盛況のうちに終えることが出来ました。

 来賓、参加者の発言の多くは、この西部連絡会に並々ならぬ期待を寄せるもので、事務局としては身が引き締まる思いでした。当面第一弾目の行動として「さよなら原発、ゆるすなJALの不当解雇、西部集会&デモ」を十二月二日(金)十八時半集合で渋谷区立神宮公園でおこなうので多数の参加をお願いします。
 

 
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