全労協新聞 2011年10月号 東電前抗議行動 / さようなら原発集会に6万人結集

全労協新聞 2011年10月号 2面
 
 


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明治公園を埋めつくす人、人、人の波


●9・19さようなら原発集会に6万人結集
脱原発労働組合も元気にデモ
本気に原発全面停止を実現させよう
 
 心配していたが、天気はなんとかもった。会場の明治公園には開会の一時間前か
ら続々と人が集まり、開会の十三時半になっても、千駄ヶ谷駅と会場の間は人が一杯つまって身動きもままならないという有様であった。五万人集会という企画だったが、主催者発表六万人というのも、まんざらさば読みでもないと思われる。労働組合関係、様々な市民グループ、福島現地を始め全国各地からの参加者が、「反(脱)原発」、「福島の子供を救え」、「政府・東電は責任をとれ」等々のスローガンを記した色とりどりのプラカード、ゼッケン、ボード、のぼりなどを持って、一体となって集会・デモに集中した。

 舞台を前に座り込んだ人、人、人で、明治公園は全くすきまがない状態だった。集会は、呼びかけ人の短いスピーチが中心だった。鎌田慧氏の「さよならはまた会うことを前提にしていることがあるが、原発には二度と会いたくない」という言葉、大江健三郎氏の「原子力エネルギーは必ず荒廃と犠牲を伴う」という言葉、内橋克人氏の「技術が進めば克服できるというような、新しい安全神話が台頭している」という警告、落合恵子氏の「核廃棄物の処理能力もないのに原発を推進するのは犯罪」という言葉、沢地久枝氏の「一度暴走したらコントロール出来ない原発が日本に五四基もあることを異常とも感じない人たちが恐ろしい」という言葉等々、参加者全体の共感を呼んだ。集会の終わりになって、俳優の山本太郎氏が「原発反対、子供を守れ!」と力強いシュプレヒコールをあげたのも圧巻であった。

 デモは三コースで、私は新宿へ向けてのコースであった。労組のデモとしては、いつになく一体感が強いデモだったと思う。この日を出発点として、今度こそ本気に原発の全面停止を実現させる運動を作り上げていきたい、それが出来るとみんなが感じた一日であった。

(全統一労組委員長 田宮高紀)
 


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東京電力本社前で
単産500人が抗議行動


●三単産東電前抗議行動
全港湾、連帯労組
全国協500人が抗議
 
 さよなら原発9・19集会の前段行動として、東京電力本社前抗議行動が、三単産の五〇〇人の仲間の結集で勝ち取られた。十一時半からの行動に向け、午前中から新橋SL広場に続々と全国一般労働組合、全港湾労働組合、全日建運輸連帯労働組合の三単産の仲間が結集し始めた。深夜バスで大阪から駆け付けた全国一般ゼネラルユニオンの仲間、福島県教組の仲間のバス二台と一緒に参加した全国一般ふくしま連帯ユニオンの仲間も、渾身の怒りを東京電力本社にぶつけていった。

 東電本社前抗議行動では、全日建連帯労組の長谷川委員長が「東電は謝罪を!真の安全対策を!我々の闘いはまさに今日から始まる。」と挨拶、全港湾の伊藤委員長も「放射能を海外に出さない闘い、労働者を守る闘いを断固堅持する」と力強く挨拶。全国一般の平賀委員長も「東電の賠償申請書を見ると、分厚くて膨大。親方日の丸で傲慢不遜が目に余る。」と東京電力の体質を暴露し抗議した。小名浜から駆け付けた全港湾の新妻さんも「小名浜は異様な町の雰囲気。早く元通りの町に戻って欲しい」訴えた。その後、抗議のシュプレヒコールの中、三単産委員長が東電本社に申し入れ。読み上げて参加者全員が確認するなか、申し入れ書を突きつけた。さらには、ふくしま連帯労組の仲間も抗議文を手渡した。

 今、福島第一原発廃炉と、被害者への全額補償、そして全ての原発の停止と再稼働を行わないことが強く求められている。三単産の仲間は今後闘いをますます強めていく。
 


 
(F)