全労協新聞 2011年9月号 4面 第80回国鉄労組大会

 
①面 復興に向け社会運動としての労働運動を
②、③面 労働組合の社会的責任として違いを越えた広大な脱原発戦線を/許されない被ばく線量の緩和、徹底した線量管理を拡大する放射能汚染、問われる地域・職場の対策
④面 ウェザーニューズの組合つぶし 委員長解雇を許さない/不採用問題終結 苦渋の決断で確認/全労協に加盟 新たな出発の一歩/放漫経営・団交拒否に抗議のストライキ
 

●第80回国鉄労組大会

不採用問題終結
苦渋の決断で確認
 
 
 七月二十八日〜二十九日、第八十回定期国労全国大会が静岡県伊東市で開催され、四半世紀に及んだJR不採用問題について、苦渋の決断ではありながらも、最終的に当事者の意思決定を踏まえた上で、今大会をもって終結を迎えたことを確認しました。

 JR職場における労働条件改善、健全な労使関係と安定・安定輸送の確立などを運動の基軸としながら、二〇一二年春闘、三島・貨物会社と平行在来線の維持・活性化、アスベスト健康被害対策など、二〇一一年運動方針を満場一致で確認してきました。

 大会、冒頭には東日本大震災の犠牲者を追悼する黙祷を捧げ、高橋執行委員長挨拶では、「国労は新たな出発点に立った。未来に向かって堅実に歩まなければならない。そのために組織強化・拡大、共闘運動の前進、交通政策の実現、JR関連労働者の労働条件改善など全力で取り組む」など述べられ、その後、国労常任弁護団・宮里弁護士より報告を受けました。

 また、来賓には又市社民党副党首、仁比日本共産党参議院議員、関交運労協事務局長、藤本平和フォーラム事務局次長、金澤全労協議長、中里国鉄闘争支援中央共闘会議議長、山下国鉄闘争に連帯する会事務局長と河野国労議員団事務局次長から連帯の挨拶を頂きました。

 闘争団全国連絡協議会神宮議長より「この間の支援に感謝するとともに、昨年の政治解決以降、各闘争団で第二の人生に向け議論してきた。悔しくも歯がゆい思いや断腸の思いもあるが最終的に雇用を断念し、国鉄闘争に決着をつける事を確認した。国鉄闘争の決着を契機に闘争の区切りをつけることで、団員・家族・遺族にとって新たな人生の再出発を図ることとし、①年金生活者として②就労先での雇用の継続③事業体支援④自治体議員として⑤鉄道退職者の会会員として、国労の応援
団となり、国労組合員であったこと、JR組合員とともに闘ったこと、その誇りと自信
を持ち今後も力強く生きていく」と述べられました。

 濱中書記長集約では、「二四年の闘いの中で総括が求められたが雇用問題という不十分さは残したものの、この闘いの性格・全体からすると十分に闘い、我々自身が誇りの持てる闘いをやり切った。本部も総括を検討し、安全問題などチェック機能を強めるとともに、モーダルシフトや環境問題と復興を含めた政策提言の実現、組織拡大では国労運動をしっかりと行ない、反原発闘争を含め平和フォーラム・人権・環境など連携を強め積み上げていく」など述べられ二〇一一運動方針が確立しました。 

 
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