●水道民営化問題の図書紹介
「安易な民営化のつけはどこに」先進国に広がる再公営化の動き
昨年十二月六日、多くの反対の声を押しのけて改正水道法が可決成立しました。施設の老朽化、人口減に伴う財源不足、人員不足に対する基盤強化として始まった法改正の議論が、いつのまにか運営権売却を促進する民営化促進に変質してしまいました。民営化を許さない闘いの舞台は地方自治体に移っています。
本書では、これまで海外における水道、下水道事業など、公的部門の民営化に反対してきた筆者らが、民営化がもたらした料金高騰や水質悪化などの実態、これに立ち向かい再公営化を勝ち取ってきた労働者・市民の闘い、PFIの狙いとこれまでの動き、水道事業の歴史的経過と水道法の目的など、今私たちが知りたい情報について多くの事例を掲げて解説しています。
今後、おっちょこちょいな首長がコンセッションに飛びつかないように監視していくためにも、本書はとても良い参考書になること間違いありません。東水労では、全国の水道・下水道事業、公的部門の民営化を阻止するための理論書として本書を斡旋します。ぜひご一読を。