全労協/ ユナイテッド闘争団 組合差別解雇と証言 / 新聞 2018年9月号

全労協ユナイテッド闘争団 組合差別解雇と証言 / 新聞 2018年9月号



全労協新聞
より


全国一般東京労組全労(ユナイテッド闘争団)
組合差別解雇と証言

ユナイテッド航空に解雇撤回を求める裁判で、八月二日と九日、東京地裁で証人尋問が行われた。

私たちは、会社が主張する解雇理由(①年間七〇万ドル(約七七〇〇万円)の追加コストがかかる、②日本路線の不採算、③人員余剰、などの理由で旧成田ベースを閉鎖したというもの)にいかに根拠がないかと訴えた。会社が組合員を排除したかった本当の理由は、米国労働組合AFAとの労働協約に明記されている「外国籍で、かつAFAの組合員ではない者は乗務員として働くことはできない」という文言を守るために、協約締結前に非AFA組合員で非米国人の私たちを排除した。解雇されたのは協約が結ばれる三カ月前であり、ベース閉鎖を宣告した時はすでに協約の枠組みができていた事実から、「明らかに組合差別による解雇だ」と証言した。

会社側証人の客室乗務部部長は、解雇理由を一変させ、成田ベース閉鎖の判断根拠、算出方法は「企業秘密で立証できない」「グアムベース乗務員だけでフライトを運航できるので成田ベースは解雇をした」と証言。「誰が解雇を決定したのか」「なぜAFAとの団交内容を私たちに秘密にし続けたのか」という核心に迫る質問には、「わからない」を繰り返した。

会社側弁護士は「(所属組合を辞めて)AFAに加盟する気はあるか?」等、組合差別を訴えている私たちに向かって信じられない質問までしたが、私たちは毅然としてこれをはねのけた。ユナイテッド航空を追い詰め、司法の場で、解雇無効の判決を出させるため、更なる解雇撤回の闘いの取り組みを強化する必要性を実感した。

(ユナイテッド闘争団吉良紀子)