大声で叫びたい!非正規も責任は同じだ / 全労協新聞 2017年8月号

大声で叫びたい!非正規も責任は同じだ / 全労協新聞 2017年8月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より



直言
激論

大声で叫びたい!
非正規も責任は同じだ



私にとって郵政二〇条裁判のそもそもの始まりは、民営化以降の正社員登用制度の狭き門にあると思っています。仕事を一生懸命がんばっても不明瞭な登用基準、会社の恣意的な評価で不合格となり、多くの非正規社員は涙を流し、ある者は正社員への夢をあきらめ、またある者は職場を去って行く者も少なくありませんでした。

そんな時に、希望の光となる労働契約法二〇条が二〇一三年四月に施行されました。半年後の雇用もあるのか分からない不安定な有期契約労働者にとって、正社員と同じ職場、同じ仕事、同じ責任、なにより同じ誇り持って会社に地域社会に貢献しているのに何故、様々な手当てや休暇関係に格差があるのだろうか。

原告になるにあたり、これから厳しい状況になる事ことを覚悟し、組合も全力で原告団を護り、弁護団も最大限の尽力で臨み、そして社会状況が非正規差別を許さない流れに勢いが増しはじめる。どれ一つ欠けてもならない要素が重なりあったことを、今は奇跡と呼ぶべきものかもしれません。

安倍首相は「非正規の時には、責任感もやる気もない」と発言しましたが、そんなことは無いと大声で叫びたい。証人尋問の際、原告側の正社員証人は「郵便配達における責任は正社員も期間雇用社員も同じである」と証言し、また被告・会社側の証人もこれまでの発言を覆し、小さい声で「同じです」と証言しました。

様々な仕事の職場で働く非正規労働者の尊厳を踏みにじる発言を撤回させるために、郵政二〇条裁判は、かならず司法の場で勝利していきます。全ての非正規労働者の尊厳をまもり、さらに均等待遇、真の同一労働同一賃金の第一歩となるたたかいとして最後までたたかい抜きます。九月十四日に東京地裁で東日本裁判の判決があります。西日本の原告も参加する一日行動へ多くの仲間のみなさんの結集をお願いします。



郵政労働契約法20条裁判
東日本原告
浅川喜義