道徳教科書の採択を監視しよう / 全労協新聞 2017年7月号

道徳教科書の採択を監視しよう / 全労協新聞 2017年7月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より



大阪教育合同労組

道徳教科書の
採択を監視しよう



道徳の教科化に向けて、今年は小学校道徳教科書採択の年(中学校は来年)です。五月の定期大会で「道徳教育を考える分科会」を実施しましたが、道徳教育を通じて「愛国兵士の育成と排外社会」がもたらされることに抵抗するときは、今です!


問題点の多い
「教育出版」道徳教科書


すでに各地の教育センターなどで教科書展示会が始まっており、八社の教科書の中で「教育出版」の問題点が明らかになってきました。

①五年生の教科書の中で、現職の政治家(安倍首相・野田東大阪市長)の写真を掲載。
②二年生の教科書の中で、オリンピックで使用される旗を「国旗」と明記しているが、あきらかに誤りである(IOCは「選手団の旗」としている)
③編集者に、貝塚茂樹氏(武蔵野大学教授)と柳沼良太氏(岐阜大学大学院准教授)が入っている。貝塚氏は、安倍政権や日本会議の道徳教育政策ブレーンで、戦前の「教育勅語」や「修身」を賛美する発言をしている。柳沼氏は、育鵬社の「はじめての道徳教科書」の編集者であった。


人権・平和・共生の大切さを
教える教科書もある


一方で、「道徳」の中でも、人権・平和・共生などのテーマについて、社会的な問題として取り上げている教科書もあります。

①「子どもの権利条約」「世界人権宣言から学ぼう」「差別のない社会をめざす」など(光村図書)
②「田中正造」「白旗の少女」など(東京書籍)
③「かわいそうなぞう」など(日本文教出版
④「命どぅ宝」「羽ばたけ折り鶴」など(光文書院)


各市町村の教育委員会
要望行動を


まずは、各地の教科書展示
会に参加し、自分で八社の道
徳教科書を読み、意見を提出
して下さい。さらに、「子ど
もたちに渡すな!あぶない教
科書大阪の会」が中心になっ
て、各市町村教育委員会・教
科書選定委員会に対して行っ
ている「二〇一八年度使用小
学校教科書採択にあたっての
要望」行動に参加しましょう。

(大阪教育合同労組執行委員
増田俊道)