関電は原発の運転を断念せよ / 全労協新聞 2016年8月号

関電は原発の運転を断念せよ / 全労協新聞 2016年8月号



全労協新聞
より


関西電力高浜原発

津地裁が三度目の運転停止決定
関電は原発の運転を断念せよ



 七月十二日、大津地裁は関電高浜原発三、四号機の再稼働に、三度運転差し止めの判断を下した。

 三月九日の大津地裁の運転停止の仮処分決定に対し、関西電力が異議を申し立てていたが、この日異議申し立てを退け、原決定を認可する旨の決定をした。司法は改めて新規制基旱の不十分さを指摘した。

 支援に駆け付けた若狭の原発を考える会の橋田秀美さんは、笑顔で「びわ湖を守りたい。多くの人に関心を持ってほしい。子どもたちの末来のためにも、全国の原発をすぐに止めてほしい」と話した。

 また、関東のホットスポットから滋賀に家族で避難され、さいなら原発びわこネットワークの会員となっている山綺圭子さんは、四歳の男の子を連れ、「当たり前のことを当たり前に言ってくれた決定にすかっとしました」と語った。

 井戸謙一弁護団長らは「本件決定は、福島原発事故の原因も判っていないのだから、新規制基準に適合しているからといっても、それだけでは安全だとは言えす、社会において許容されないと述ぺた」と、福島原発事故の教訓に正面から学ぼうとした決定だと高く評価し、関電が保全抗告をしても大阪高裁で勝利を確信し闘うとの声明を発表した。

 高浜原発から十キロ圏の地域を合む高島市在住の西村修さん(さいなら原発びわこネットワーク会員)は、「いずれにせよ、この間、高浜原発三、四号機は動かない。脱・原発社会の実現ヘ、裁判所の決定は一つの希望の灯りです。粘り強く、幅広い闘いを進めて行きましょう」と原告の決意を述べた。

(さいなら原発びわこネットワーク事務局長・稲村守)