原発のない町へ 美浜町内をデモ / 全労協新聞 2016年7月号

原発のない町へ 美浜町内をデモ / 全労協新聞 2016年7月号



全労協新聞
より

脱原発社会をめざして

原発再稼働は許さない

原発のない町へ
美浜町内をデモ

四十年越えの老朽高浜原発一・二号機の工事計画認可の新聞報道がなされた日、六月十一日、福井県美浜町役場隣美浜町保健福祉センターはあとぴあホールで、「美浜を原発のない町へ!」集会が事前予測の三倍の三〇〇人の参加を得て開催された。

主催は「美浜を原発のない町へ!」実行委員会で、さいなら原発びわこネットワークも賛同し、滋賀と京都からマイクロバスを仕立てるお世話もして、成功に寄与した。

集会前段には一九六〇年三池闘争時の歌「人とし生きるために」が若狭の原発を考える会の橋田秀美さんから歌われ、昔も今も変わらぬ人の命を顧みない金儲け優先の大企業と自民党政権への怒りを共有した。

講演は二本。若狭の原発を考える会共同代表で、京都工芸繊維大学・木原壯林名誉教授は「老朽原発美浜三号機の再稼働を許さず、原発のない町づくりを進めよう」と題して、原発の危険性の基礎から説き起こし、活断層の巣となっている若狭の原発の危険性と四十年越え老朽原発の危険性を詳細に展開。「自然災害を止めることはできないが、人が動かしている原発事故は止められる。3・11以降の人間性を取り戻す運動の種火を消してはならない」と結語。

井戸謙一弁護士は「司法の力で原発のない若狭へ」と題し、幸いにも東日本壊滅には至らなかった「福島第一原発四号機の奇跡」なども報告され、日本の活断層やとりわけ危険な若狭のそれを詳述され、「原発をどうするかは、この国のありようを決める。

何回かに一回の勝訴でも、司法リスクがあると安心して投資できなくなる」と、裁判闘争の重要性を披歴された。

最後に主催者を代表し河本たけしさんより「きょうは美浜町の内部的な努力と外部的な的確な働きかけが見事に合致して成功した。この力で原発のない町づくりを推進しよう」と力強い挨拶があり、JR美浜駅までのデモ行進に出発した。町内の子どもさんたちがデモ隊にたくさん手を振ってくれ、大人の方含めて心からの歓迎を受けた。