全国一般三多摩労組 木村建設に未払い残業代是正勧告 / 全労協新聞 2016年6月号

全国一般三多摩労組 木村建設に未払い残業代是正勧告 / 全労協新聞 2016年6月号



全労協新聞
より



全国一般三多摩労組

木村建設に未払い
残業代是正勧告


東京都羽村市に本社を置く、建設残土運搬を行う木村建設(株)では、ダンプの運転手が昨年六月に組合を結成し、昨年八月に所沢労働基準監督署に未払割増賃金(労働基準法第三五条違反)等の労働基準法違反申告をしました。監督署への三五条違反申告は、通常は一ヶ月程度で勧告が出され、是正期間も二週間ほどです。

ところが、今回の木村建設では、申告からすでに十ヶ月も経っているのにまだ労働基準監督署から勧告数字が示されていません。これは本当に異常なことです。

何度も監督署に詰め寄り、今年の三月二十五日ようやく、二〇一三年八月〜二〇一五年七月までの未払割増賃金支払いの勧告が出されました。

監督官は三月三十一日までに計算をすることを約束しましたが、結局、現在に至るまで計算が出来ていないのです。この原因は、監督署の会社に対する弱気な姿勢に尽きます。

それでもようやく、朝の現場到着時間が始業時間だと主張する会社の主張を、ダンプの走行開始時間からの始業時間に変更させ、現場入りの前の公道における待機時間を「休憩時間」と主張する会社の主張に対し現場調査を約束させることができました。

四月一日から監督署の担当官が変更になり、監督署交渉はまた行きつ戻りつではありますが、所沢労働基準監督署の「会社が認めた時間だけを」とりあえず違反として勧告する姿勢を、労働基準法照らし合わせて労働時間として確認してから勧告する方向に変えることが交渉の力です。未払い残業代問題解決の次は、解雇撤回に向けた労働委員会の審問です。よろしくご支援お願いしたします。