大阪春闘総行動を闘う / 全労協新聞 2016年4月号

大阪春闘総行動を闘う / 全労協新聞 2016年4月号



全労協新聞
より



16春闘勝利へ
全国でストライキ


争議を抱える仲間とともに
大阪春闘総行動を闘う


三月十七日、おおさかユニオンネットワークの「春闘行動」が行われました。日頃から共闘関係にある労働組合と共に、各労働組合が争議を抱えている会社等を回り、申入れ行動や抗議行動を行なう全日行動です。八時半からNTT西日本へ。当該労組は大電通合同労働組合です。高年齢者雇用安定法に基づき、六〇歳定年を迎えた組合員を再雇用しろ、組合員に対し下されたD評価判定に関し、その基準を明らかにしろと要求を申し入れました。

次は大阪労働局へ。当該労組は、福祉・介護・医療労働者組合(通称ケースワーカーズユニオン)です。介護労働者、外国人労働者の雇用改善を求めて申入れを行いました。その後は、組合員の雇止め解雇を行なったテルウェルに申入れに行きました。当該労組は、大阪電通合同労働組合です。毎年、春闘総行動で申入れ・抗議行動に訪れる会社ですが、解決を図ろうと努力する姿が見られません。

続いて、鶴橋で鶏肉の卸をしている喜多商店。当該労組は、大阪全労協・ユニオンぜんろうきょうです。会社は、長時間労働による未払い残業代を求め団交を行なったガーナ人組合員を出勤停止に。組合員が刃物を振り上げた、団交に出た組合役員が、「自分被差別部落出身だ」と身振りで脅してきたなどのデッチ上げも行なっています。外国人を安く使い倒し、組合員に組合脱退を働きかけ、組合弾圧を行う喜多芳憲商店を許すわけにはいきません。このよな部落差別は断固反対!

午後は大阪市役所から。なかまユニオン、ゼネラルユニオン、港合同の三つの労働組合が申入れを行いました。なかまユニオンは、橋下徹が市長だった頃、入れ墨調査で処分を受けた職員の処分撤回を求めて申入れを行いました。

ゼネラルユニオンは、大阪市に直接雇用されているALTAssistant Language Teacher)の問題について申入れを行いました。大阪市は直接雇用と言いながら、採用に関しインタラック社に丸投げしています。インタラック社と言えば、全国の教育委員会約六割のALTを派遣し、口利きを行った遠藤五輪相に九五〇万円の献金を行っていた、あの会社です。この日ゼネラルユニオンは、二人の組合員がストライキを行い、申入れ行動に臨みました。港合同は、介護報酬の引き上げを求め、申入れを行いました。

ここからは二グループに分かれ、Aグループは、大阪空港JAL大阪支店へ。JALは二〇一〇年大晦日、年齢、病歴等を理由に、経験のある御巣鷹山の事故を知る人々)一六五人のパイロト、CAを不当に解雇。その多くが、利益優先の会社にモノを言う労働組合の活動家でもありました。公共交通の事故は、必ず雇用の問題に関係しています。私たちは毎月一回の、大阪空港での宣伝行動を続けています。以前は、組合からの申入れも受け取らず、部屋も用意しなかったJALですが、数年前にチェックインカウンターのロビーに、組合員たちが雪崩れ込んで抗議行動をしてからは、ちゃんと部屋を用意し、一応、対応するまでにはなりました。

Aグループのラストは、神戸は元町、旧居留地(高級ブランドが並ぶ通り)にあるマリーマーベルという、結婚式の写真・映像制作を行うブライダル業界の会社です。当該労組は、なかまユニオンです。社長が社員の女性(二人)を呼び出し、散々酒を飲ませホテルに連れ込み、性暴力を行いました。その結果、被害を受けた女性たちはトラウマにより働けなくなりました。

会社は抗議する組合を訴え裁判に。しかし、法廷には加害者である社長はもちろん、主任弁護士すら現れないという状況。涙で訴える被害者の女性を前に、心底怒りが湧いて来ました。ブライダル産業は、女性の支持によって成り立っている業界です。女性に性暴力を行うような会社が、この先ブライダル業界でやっていける訳がありません。卑劣な性暴力には断固怒りの声を!闘いはしばらく続くことになるでしょうが、被害女性たちをしっかりと支えていきたいです。

Bグループは、非正規労働者の雇止め解雇撤回を求め大阪市立大学(当該労組ユニオンぼちぼち)と、新栄ライフサービス(天六ユニオン)に申入れを行いました。

(大椿裕子大阪教育合同副委員長)