全労協/ 労働者派遣法、労働基準法改悪反対! / 全労協新聞 2015年6月号

全労協/ 労働者派遣法、労働基準法改悪反対! / 全労協新聞 2015年6月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm


●労働者派遣法、労働基準法改悪反対!

全労協の労働法制改悪反対
全国キャラバンがスタート



労働者派遣法改悪案の審議が衆議院厚生労働委員会で始まった。今まで二度も廃案になった法案を焼き直しただけのものであり、労働者を派遣労働として生涯低賃金に縛り付けるものに変わりがない。

ところが、今回の法案を巡り厚生労働省が議員に説明するためとしていた文書が少しずつ変わっている六種類存在することが明らかになった。

それは自公与党並びに野党の一部には、現派遣法が十月一日から労働契約見なし制度が施行されると大混乱が起きる(いわゆる「10・1問題」)と、全く根拠のない説明を行っていたのである。塩崎大臣は「不適切であった」と謝罪を行ったが、この悪質な工作に実質審議入りが遅れている。しかし、政府はどうしても今国会で成立を図ることをめざしており、緊張が続いている。

こうした状況に、五月十四日に労働弁護団が主催した日比谷野音の集会とデモは二、五〇〇人を集めて成功させ、雇用共同アクションは五月二十日を皮切りに厚生労働委員会開催日には国会前抗議行動を展開している。

そして全労協は独自に全国キャラバンを出発させて労働法制改悪反対のキャンペーンに入った。五月十八日には仙台から岩手・青森・秋田・山形・福島を回る東北コースが東北全労協の仲間によって出発した。また、群馬県前橋からは栃木、埼玉の県庁並びに労働局への申し入れをともなうキャンペーン行動に入った。これは国労高崎や中小ネットの仲間による北関東ユニオンネットによる「春の共同行動」として取り組まれた。

そして大阪では五月十九日に全労協や全日建、全港湾の仲間と組織する大阪ユニオンネットが、京都では五月二十一日に京都市役者前に京都総評や京都ユニオンなど労組の広い集まりによって労働法制反対の集会とデモが行われ、労働者市民へアピールを行った。

労働者派遣法に続き、八時間労働時間制度の破壊を進める労働基準法改悪案が国会に上程されている。安倍政権の戦争法案提出や原発再稼働など反動攻勢が続く中ではあるが、この労働組合の課題に正面から対決して阻止しなければならない。

全国キャラバンは五月二十二日、神奈川県共闘を中心に県内の宣伝行動は二十七日には静岡県共闘に引き継がれて東海道コースに入ることになっている。東京全労協街宣車を連ねて二十七日、終日市民に訴えていく。六月からは中四国、九州へとキャラバンは拡大していく予定である。労働法制改悪を必ず阻止するため、まず派遣法を絶対阻止するために全力をあげよう。