外国人技能実習生の権利守れ! / 全国一般全国協 第122号(2014年5月31日)

全国一般全国協


全国一般全国協 第122号(2014年5月31日)


外国人技能実習生の権利守れ!

福山ユニオンたんぽぽ


わたしたちの身近に15万人余りの外国人研修・技能実習生が働いている。実習生たちは建設、縫製、農漁業など68職種126作業に従事しているが、そのおおくは労働力集約型で危険、過酷な作業である。

外国人研修・技能実習度は、長時間労働、賃金未払いなどの実態が明らかになり社会問題化したものの、いっこうに改善されることなく現在もおおくの問題を抱えている。実際、組合では37の中国人技能実習生、1人のベトナム人技能実習生について事業所との交渉を行っている。

ところが安倍政権は本年4月4日、建設業で技能実習終了者に新たな在留資格を与えて最長3年日本で働くことができるようにすることを決定した。(二○二○年までの特例措置)また、介護、農林水産分野での受け入れ拡大も検討課題となった。いずれも「人手不足」がそれらの理由だ。

安倍政権自らが外国人研修・技能実習制度の趣旨(交際貢献、技術の海外移転)をかなぐり捨て、「復興事業」、東京五輪関連の工事で人手不足になることが予想されることから外国人技能実習を拡大しようとしている。このことは、現在も労働法違反、人権無視などの問題が数多く発生している現実をさらに深刻なものにすることは想像に難くない。

この制度の抜本的な見直しをせずに期間の延長を図ることには反対だ。

外国人労働者を受け入れる制度設計こそ急がれるべきだ。



(F)