2013/12/24 神戸地区労長田地区会議 要求書

2013/12/24 神戸地区労長田地区会議 要求書



20131224
 
長田区長
 
神戸地区労長田地区会議
   議長 福本 宏文
 
神戸地区労市政要求アンケートに基づく
2014年度神戸市予算編成に対する要求書
 
 
 平素は神戸地区労働組合協議会並びに長田地区会議に対し、ご協力・ご支援いただきありがとうございます。
 さて、神戸地区労は毎年“あなたの要求を市政にむすぶ”をスローガンに『市政要求アンケート』を実施し、市政に対する勤労者の要望を調査しています。このアンケートには地区労未加盟の労働組合にも協力をいただいております。
 私たちを取り巻く社会経済状況は年々厳しくなっております。アンケートでは、今年度は「貧困問題」をテーマにしましたが、長田区に関係する生活や福祉、教育や環境、交通などの切実な問題が上がっています。また、区内では震災復興の課題が現在も続いており、引き続き復興の取り組みも求められています。
 寄せられた要望の中から、とりわけ区民生活に関連の深い課題につきまして要求書としてとりまとめをおこないました。
 区長におかれましては、市民・区民の切実な要求に対し、真摯にご協議・ご検討下さいますよう心からお願い申し上げます。
 なお、回答に際しましては、区長から文書で頂けますようお願い申し上げます。
 
 


1、災害対策について

①東南海南海地震に対する対策は長田区にかかわって、避難場所掲示など取り組まれていますが、地下鉄海岸線駒が林駅苅藻駅等地下街の浸水対策をはじめ、どのような対策を計画されているのか、お示しいただきたい。

②災害発生時の要援護者に対する個人別のきめ細かな支援対策をさらに具体化されたい。とりわけ聴覚障がい者や外国人等への情報がいきわたるようにされたい。その際、地域住民や地城組織、医療・福祉関係者、企業、各種団体、ボランティア等との間で要援護者台帳、消防署のケアライン119システムなどの改善(携帯電話での登録など)・拡充を進め、迅速に有効に生かせるように検討されたい。

③災害時の避難対策の取り組みについて、区内の高齢者、障がい者施設、医療施設などの災害時の避難対策を近隣住民と連携して取り組めるよう地域自治会住民に積極的に働きかけされたい。

④建物倒壊による圧死を防ぐための長田区における耐震基準に満たない住宅の耐震診断と耐震補強の現状をお示しいただきたい。特に丸山地区や高取山地区の経年アパートや一戸建ての対策を強化されたい。また、耐震の無料診断についても建築年数を1981年5月30日以前から、大震災以前の建築に徐々に拡大されたい。

2011311日の被災地福島等からの避難者について、2年9ヶ月を迎えるが、長田区での現状はその後どのように変わってきているのか、具体的にどのような支援をされているのかお示しいただきたい。長期にわたる可能性があり、住宅や生活面での支援など今後も強められたい。
修学旅行先として長田の町が取り入れられているが、震災体験や復興の取り組みを話してくださる方々が高齢化され、不足していることも耳にする。震災体験を語り継ぐための養成講座なども、ボランティアで自主的に取り組まれているが、長田区としても取り組まれたい。震災時の記憶と記録を語り継ぐために、遺品や記念品、記念施設等を広く区民に求め、収集・展示をされたい。また、震災だけでなく戦災の説明板など建物や街角に設置し記録されたい。また、震災当時の写真をスマホで見ることができるという画期的な取り組みをされているが、その地点に当時の写真の掲示もされたい。あわせて、空襲の写真も「少年H」の説明と重ねて見ることができるようさらに工夫されたい。

⑥地域人材支援センター(旧二葉小学校)の展示をさらに充実させ、震災記念館として整備されたい。パソコンを活用して見やすくなるよう工夫されたい。また、体験学習にあわせて写真展など1月(震災)3月8月(空襲)など節目の時期に進められたい。
 


2、交通対策について

①新長田駅近辺に、短時間無料の自転車駐輪場をさらに増やされたい。また、高速長田駅の北側、市場近辺にも短時間無料の自転車駐輪場を増やされたい。また、バイクの駐車場もさらに増設整備されたい。

②新長田水笠公園前の東西の道路や高速長田湊川間、大開通りの道路など、歩道幅の拡張されたところ等を中心に自転車道を作られたい。

③高齢者・障がい者の足を守り、住民の車の運行をスムーズにするため、南北方向など生括道路を循環する小型バスの導入を検討されたい。

④丸山地区の苅藻川沿いの一方通行の道は、道幅も狭く反対方向から自転車や人がきても、よける場所の無いところもある。ガードに横長のカーブミラー設置を検討されたい。また、出口になる明泉寺3丁目2電柱にもカーブミラー設置を検討されたい。

⑤街灯などの不十分なところには街灯設置への取り組みをされたい。特に学校周辺を明るくしていただきたい。(野田高校東西、駒ケ林小学校周囲など)
 


3、生活・環境について

①住居不安定になっている人々に住居を提供し、生活保護の受給就労支援を区内でも 一層積極的に取り組まれたい。垂水区役所で行われている「ワークサポートたるみ」のような取り組みを広げられたい。

②ケミカルシューズや関連機械工場など区内中小零細企業への仕事確保・資金対策などへの支援を強められたい。

③中高生の活動拠点として、新長田勤労市民センターにあるユースステーション以外にも、中部や北部などでふやされたい。

④大日丘3丁目13の用地を生かした地域づくりを進められたい。他の区に開設されているプレイパーク作りなど丸山地区括性化につながるような取り組みをされたい。

⑤長田区の生活保護・就学援助率や外国人児童生徒数をふまえ、さらに子育て支援室の充実、スクールソーシャルワーカーの配置を進め、子育て就学支援を積極的に推進されたい。また、貧困の連鎖を防ぐためにも、生活保護世帯の児童生徒の放課後の学習支援対策を地域人材支援センター以外にも公民館や地域福祉センターなど活用しきめ細かに進められたい。

⑥西神戸朝鮮初級学校への助成金維持とともに、地城との交流を図るよう、行事への参加を積極的によびかけられたい。また、幼稚部に通う子どもたちの兄弟の保育所費用の軽減も、日本の幼稚園保育所に通う場合と同じように進められたい。

⑦震災時解体作業に従事した労働者からアスベスト被害者が出ているが、長田区は被害も大きく、解体作業も含め無防備の中進められたところである。区民や区内の建築土木関係の作業に携わった労働者への広報誌を利用した宣伝や相談窓口の宣伝を積極的に進められたい。
 
 
4、まちづくりについて
①新長田再開発ビルのまちづくり会社に管理費が平等適正なものとなるよう神戸市にも働きかけられたい。また、新長田再開発地区の活性化に積極的に取り組まれたい。
太陽光発電のパネルが長田区内にも増えてきているが、さらに区内の公共施設に、太陽光発電の設置を拡大されたい。
 

神戸地区労情報 2013年12月24日より


(神戸)