反核・反原発 浜岡原発廃炉へ 裁判と大衆的闘い 全労協新聞 2013年9月号 2~3面から


全労協新聞 2013年9月号 2~3面から

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東京高裁前で浜岡廃炉を訴える


反核・反原発の闘い

裁判と大衆的闘い


浜岡原発訴訟は、二〇〇一年の一号機の水素爆発事故が切っ掛けで二〇〇二年に静岡地裁に提訴、それから十一年が経過し、現在は東京高裁で審理が行われている。

福島原発事故後、全国の原発で裁判闘争が展開されている。その中で大飯原発の仮処分申請を除けば、本訴としては高裁に掛かっているのは浜岡だけである。したがって、その審理の進展状況は注目を集めている。原発訴訟は、どちらが勝っても負けても最高裁まで行き着くので長期にならざるを得ない。だから十一年はまだ短い方かもしれぬ。

本訴訟は静岡地裁にて、二〇〇七年十月全く我々の主張が取り入れられず、想定されている東海地震などはどこ吹く風、唯々国の安全基準を満たしているからとの判断で、棄却された。しかし、東京高裁への控訴の中での我々の追及は、ついに中部電力をして一・二号機の廃炉を受け入れざるを得ない場へと追い込んだ。この時点では半分勝利と言うべきか。

高裁の審理はその後、二〇〇九年の中規模地震である駿河湾地震によって浜岡五号機が想定外の損傷を受けたこと、規制庁の発足による福島事故後新基準の策定などにより、中部電力の対応が全くなされず、裁判所もそれに乗っかる形で審理の見通しが立っていない。しかし、法廷での闘いが、たとえそれが向こう側の場であったとしても、一方で大衆的な闘いを組むことに歩調を合わせて、闘い抜く決意である。



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