過労死をなくそう!龍基金  全労協新聞 2013年9月号 2~3面から


全労協新聞 2013年9月号 2~3面から


●過労死をなくそう!龍基金

過労死報道の
新聞記者を表彰


全国一般東京東部労組とともに過労死をなくすために活動している「過労死をなくそう!龍基金」は八月四日、第七回中島富雄賞授賞式を東京錦糸町で開催し、過労死問題を追いかけている東京新聞の中沢誠記者と皆川剛記者、産経新聞の小野木康雄記者の三人を今年の受賞者として表彰した。満員の一四六人が集まった。

授賞式の冒頭、過労死した犠牲者に参加者全員で一分間の黙とう。ワタミで長女を過労自殺で亡くした両親の森豪さんと祐子さん(東部労組労働相談支部)が出席した。ワタミ渡辺美樹参院選立候補に反対して六月に自民党本部前で行った要請行動のDVDを上映。豪さんは「渡辺美樹は選挙に当選したが、ワタミが責任を認めていない以上、く」と言。祐子さんは「若者がだまされて入社しないような社会にしていきたい」と話した。

中島賞選考委員の福島みずほさん(参議院議員)、平野敏夫さん(東京労働安全衛生センター代表理事)、玉木一成さん(過労死弁護団全国連絡会議事務局長)、金澤壽さん(全労協議長)、木下武男さん(昭和女子大学特任教授)もそれぞれ過労死をなくす思いを語った。

毎日新聞記者で新聞労連委員長の東海林智さんが「労働は商品ではない~命と働く尊厳を守るために~」と題して記念講演。政府が導入を狙う限定正社員について「無限正社員の存在を容認し、長時間労働被害がさらに拡大するものだ」と批判し「過労死防止基本法を実現し、働く者の武器として使っていこう」と訴えた。



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