▲(上から)女神像前集会、関西電力に向けて出発するデモ隊、剣崎公園集会
集会決議文
福島原発事故は2年経っても収束していません。そのために原因は未だに解明できていません。まき散らされた高い濃度の放射能汚染のために故郷に帰れず、今も16万人を超える人々が避難生活を強いられ、400万人にのぼる人々が「放射線管理区域」レベルの汚染地で放射能と向き合う生活を強いられています。事故の収束のために1日3000 人もの作業員がずさんな放射線管理のもと、被ばく労働を強いられています。廃炉への果てしなき茨の道が続きます。もし、大きな余震があれば大事故は避けられません。
この途方もなく大きな、取り返しのつかない犠牲と困難を前にして、強い怒りと共に熱い思いが沸ふつと沸き起こってきます。原発はもう要らない、原発の再稼働など許せないという、原発NO!は多くの人々の共通の思いです。確かな民意「原発ゼロ」を実現させましょう。
私たちは、原発は安全でないこと、放射性廃棄物の処理方法がないこと、原発が無くても電力不足は起こらないことを学びました。昨年夏、野田政権は電力不足を口実に、暫定基準で大飯原発を再稼働させました。しかし、再稼働をしなくても電力は不足どころか十分に足りていました。原子力規制委員会は7月に、津波対策や活断層の評価見直しなど、小手先の見直しで原発の新安全基準を施行するとしています。しかし福島事故を徹底して解明することなしに安全基準はありえません。核燃料サイクルもすでに破綻しており、「もんじゅ」は廃炉、六ヶ所村再処理工場は閉鎖しかありません。政権交代後、自民党政府・電力業界は「安全が確認された原発は再稼働する」と、まるでフクシマなどなかったかのように、原発の再稼働に向けた巻き返しを強めています。さらにベトナムへの原発輸出を積極的に推し進めています。全くフクシマの教訓に学ぼうとしていません。
関西電力は燃料費の値上げを口実に、原発に頼ってきた経営失敗の責任を電気料金の値上げで乗り切ろうとしています。実際、建設・維持管理・後始末に莫大なコストのかさむ原発を動かし続ければ、今後も電気料金の値上げは必至です。安定的に電力供給の責任を自負する企業なら、原発から脱却することが責務です。私たちは原発を動かすための電気料金値上げに断固反対します。電気を作っていない日本原電が過去最高の利益をあげ、その中に私たちの電気料金も含まれています。このような電気料金の値上げは全く認めるわけにはいきません。
2013年3月10日 「さよなら原発 3.10関西2万人行動」参加者一同
(大阪、京都)