8/14 宇治市などで水害
昨日、宇治市などで水害が発生している。事務所は3階なので特に問題なし。
京都の最低賃金審議会の傍聴に向かった方は、電車が動いていなかったので、結局、会議が終わったところにたどりついたとのこと。
一面冠水「見たことない」 ゲリラ豪雨 南部住宅街へ濁流
13日夜から14日朝にかけて近畿各地に降ったゲリラ豪雨で、府内では、宇治市を中心に南部で家屋の浸水や土砂崩れなど被害が相次いだ。雨は14日午前中に収まったものの、住民らは家から泥をかき出したり、川に土のうを積んだり、終日、復旧作業に追われた。(まとめ・藤本将揮、倉岡明菜)
■記録的豪雨
気象庁は雨の強さについて、1時間雨量を基に「50ミリ以上80ミリ未満」を「非常に激しい雨(滝のようにゴーゴーと降る)」と表現。恐怖感や圧迫感を覚えるとされる80ミリ以上に近い状況が起きていたことになる。
こうした雨が短時間にまとまって降った影響で、川の水位が急激に上昇。主に城陽市を流れる古川の佐古観測所(久御山町)では、13日午後8時に0・2メートル未満だった水位が14日午前6時には4メートル65に上昇した。
府によると、一級河川・宇治川で氾濫はなかったものの、宇治川に流れ込む比較的小さな河川の水量が急激に増え、宇治市内では、弥陀次郎川が決壊したほか、志津川と戦川は護岸が崩壊し、井川と古川で水位が堤防を越え、その結果、各地で住宅街に水が流れ込んだ。
■広がる被害
宇治市志津川東詰で民家1棟が流されて住人の高齢夫婦が行方不明になっているほか、宇治田原町禅定寺庄地でも民家が土砂崩れで全壊。宇治市約400棟、城陽市46棟、大山崎町3棟などが床上浸水し、宇治市約1000棟、城陽市515棟、伏見区52棟などで床下浸水した。
文化財にも被害が出た。宇治市の世界遺産・平等院で境内の斜面が崩れて庭園に土砂が流れ込んだほか、同市の萬福寺で土塀が地上から高さ30センチで幅6~7メートルにわたって崩れた。また、大山崎町の妙喜庵でも、重要文化財の書院で雨漏りが確認されるなどした。
一方、避難勧告は午前6時45分、大山崎町鏡田地区の約400世帯(午前7時12分解除)、民家が流された宇治市志津川でも午後2時10分、孤立した3世帯に出された。これとは別に、宇治市と宇治田原町の計30人が自主避難した。
■孤立、救助
宇治市の府道大津南郷宇治線(通称・天ヶ瀬ライン)では午前7時10分頃、道路が複数箇所で陥没し、車とバイクが立ち往生。消防隊員らが歩いて現地に入り、約1時間20分後に30~40歳代の男性2人を救出した。
同市炭山滝ノ元でも正午過ぎ、土砂崩れで府道がふさがれ、走行中の車2台が立ち往生したと110番があった。車に乗っていた近くのゴルフ場の従業員ら8人と住民3人の男女計11人が、約1キロ離れたゴルフ場まで自力で歩いて避難。約3時間後、全員が府警のヘリコプターで同市内の公園に運ばれた。
■“嵐”の後
一時は腰の高さほどまで一帯が冠水した宇治市菟道や五ヶ庄の住宅街では、水が引いた後、住民らが後かたづけを始めた。
同市五ヶ庄の会社員北原俊二さん(40)は「昨晩から尋常でない強さの雨が降っていて、何か起こるのではと心配していたが、こんな光景は見たことがない」。同市菟道の会社員大沢恵理さん(25)も「朝になって2階から外の様子を見ると、どんどん水かさが増して濁流が家に入ってきた。車もバイクも流されて、生きた心地がしなかった」とこわばった表情を見せ、泥まみれになりながら家具や家電を外に運び出していた。
菟道自治会の浜根一男会長(79)は「行政には山の木々の間伐など、大雨が降っても土砂崩れしにくいように日頃から手入れを徹底してほしい」と訴えていた。
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被害の大きかった宇治市は14日、清掃や泥だしなどを手伝うボランティア募集などのため、市総合福祉会館内に市災害ボランティアセンターを設置。どんな支援が必要かといった意見についても受け付ける。問い合わせは同センター(0774・22・5650)へ。
(2012年8月15日 読売新聞)
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