広がる大飯原発再稼働反対の闘い 全労協新聞 2012年7月号 2面

 

広がる大飯原発再稼働反対の闘い
さようなら原発へ一〇〇〇万署名達成を


 
大飯原発再稼働反対行動(京都)

党派を超えた
連日の反対行動



京都では、大飯原発再稼働反対の、3・10バイバイ原発集会に、党派を超えた六〇〇〇人が結集して以降、様々な取り組みが行われている。

取り組みの内容は、1.自治体が再稼働に反対するよう働きかける抗議や要請行動、2.関西電力への社前座り込みやハンストによる抗議行動、3.大飯町や若狭の人々の中から物言う人々が多くなるように数次に亘るビラ入れ・話し込み行動の上に開催された「もう一つの住民説明会」の開催等である。これ以外にも、福井で行われた、四月十四日経産省枝野大臣の福井県への要請に対する抗議行動、政府による住民説明会へのアピール行動、福井県安全専門委員会の傍聴・監視行動、数次の福井における緊急集会への参加、大阪での関電包囲行動や関西規模の集会など連日の闘いが続いている。
 
六月十六日の政府の大飯原発三・四号炉再稼働の決定を受け、六月十七日「いのちが大事、今なぜ再稼働?ふくいでつながろう」集会が、二二〇〇人の全国からの結集で開催された。

この集会は、反原発集会では福井で最大規模の集会である。集会の性格は、電力資本や経済界の圧力に押された政府の再稼働決定に対し、怒りと憤りにあふれた抗議集会であると同時に、全原発の再稼働阻止の決意を表明した集会であった。集会では、六月二十七日関電株主総会への闘いや七月十六日東京集会への結集も力強く呼びかけられた。
 
(全国一般全国協中金労組)
 

 


大飯原発再稼動反対行動(大阪)
盛況な脱原発学習会
福井県庁にデモ


一応今の政権は「脱!原発依存」の看板は降ろしてないようにも報道され、閣僚も「方向性は変わりありません」といっていますが、「エネルギー安全保障という視点からも原発は重要な電源だ」と言い切り、再稼働にゴーだしてしまいました。われらが橋下大阪市長も期間限定だ~と。何が何やら、このまま引かれ者の小唄よろしく、再稼働をだまって観ているわけにはいかない。この間、昨年の一〇〇〇万人アクションにはバスをチャータして参加したり、毎年続いている年末のもんじゅ現地行動にもやはりバスで乗りこみました。
関西電力への抗議行動は市民との連帯も。「お話し合い」と称した「交渉」で、関電はただひたすら、時間経つのをまってたようだが、こちらは言質をひきだすのが目的ではない。団交権はないが一度交渉に応じたが最後、何度でも食らいつくのが大阪全労協単産のしぶいとこ。ただ、すぐ近くに一四基の原発があるのに市民運動に頼ってきたという経緯もあり、「原発いらんのじゃ~」だけではなくお勉強も重ねている。さいわい関西は論客が多く、学習会は盛況。すなおに反原発を学び直しているところです。
 
六月十七日の福井集会には組合員の運転するバスでかけつけましたが、乗りきれなかった仲間は、個々に現地へ向かいました。現地では中嶌哲演さんが、数々の事故がいままで起きているが、同じ種類・同じ規模でおこったことはない、再稼働を許しても、あきらめてはならない。長崎・広島から半世紀をすぎた核文明の世紀のなか、再稼働を許してはならないという言葉が今も身にしみています。福井県庁を囲む二〇〇〇人をこえるデモでは大阪全労協青年部の指揮のもと「こどもが大事~おとなも大事~みんなが大事~命が大事」とシュプレヒコールをあげました。
 
(大阪全労協事務局長 高橋伸二)

 


さようなら原発一〇〇〇万人署名

再稼働を許さない
七四〇万人署名を集約



六月六日、日比谷野外音楽堂には段ボール箱に収められた約七三〇万筆の脱原発の思いが込められた署名がうずたかく積まれました。大飯原発三、四号機再稼働の動きが強まる危機感の中で、この一カ月で一〇〇万筆ほどが集約されました。
 
「許さない!大飯原発再稼働」と大書された横幕を掲げた舞台では、オープニングコンサートとして寿の皆さんと加藤登紀子さんの語りと唄。日消連の富山さんの司会で始まった集会は、主催者として鎌田さん、大江さん、落合さんからそれぞれ思いの詰まった挨拶と決意が述べられ、賛同者として壇上に立った佐高さんは舌鋒鋭く原子力村の面々、タレントのビートたけし、電力総連をなで斬り、続いて再稼働阻止を闘うさよなら原発福井ネットワークの代表山崎隆敏さんの報告と、署名活動で精力的かつ特徴的な取り組みを展開した方々からの報告。第一次集約集会にふさわしい報告は、保育園の保育士、保護者会の繋がりを生かした子供たちを守る署名の輪、目標を立て創意工夫して目標を達成した新潟の取り組みが報告されました。更に、署名とともに寄せられたい一筆一筆に込められたメッセージの朗読。締めは、一〇〇〇万人アクション事務局から署名提出と7・16代々木十万人集会に向けたアピールと決議文採択。その後、様々な幟、横幕などを掲げて銀座コースをパレード。
 
この集会で集約報告された署名は六月十二日(七四八一三五六筆)、大江さん、鎌田さん等の手で、横路衆院議長や輿石民主党幹事長らに提出、官邸には追って提出されます。この日、議員会館内で開催された院内集会には会派を超えた四〇人の衆参議員を含めて二五〇人が参加、内橋克人さんの議会内外での脱原発実現の呼びかけに、議員諸氏からは、菅前総理の「3・11以降考えが変わった、子ども孫たちのために全力を尽くす。」など次々に決意が述べられました。
 
全労協は「さよなら原発一〇〇〇万人アクション」の表でも裏方でも運動を担い続けています。再稼働を許さず、一〇〇〇万人署名を達成し、7・16代々木十万人集会、8・12労働者集会を成功させ、脱原発社会を実現する労働運動を更に強化していきます。
 
全労協脱原発プロジェクト棣棠淨)



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