脱原発・震災復興の12春闘  全労協新聞 2012年5月号 2面

全労協新聞 2012年5月号 2面
 
 


脱原発・震災復興の12春闘
 


 
●4・4けんり春闘中央総行動
首都高、郵政に抗議
 
 
四月四日、12けんり春闘の中央総行動の一環として虎ノ門霞ヶ関での首都高速会社、日本郵政本社への抗議行動が取り組まれた。前日の嵐も収まり晴天となった当日、集会開始前から首都高速会社の入るビル前の広場は組合旗が林立している。そこへ大型バス二台に分乗した東部けんり総行動の部隊が到着し、総勢三〇〇人で隣のビルの日本郵政本社もにらみながら集会が始まった。

集会は、全国一般南部の中島書記長の司会で進められ、最初に主催者代表挨拶を12けんり春闘共同代表の金澤全労協議長が「大手企業はゼロ回答で終わったが、中小春闘はこれからだ。共に頑張ろう。」と力強く挨拶、続いて郵政ユニオンの須藤書記長から「一時金大幅カット、非正規の時給ゼロ回答など交渉は対立平行線のままだ。非正規六五歳定年雇い止めを許さない。民営化見直しを求めていく。」など決意表明された。次に全国一般なんぶの平賀委員長は、「中小の12春闘は今日から始まる。大企業からの賃金抑制を許さず生活できる賃上げを勝ち取ろう。」と挨拶、首都ハイウェイ共闘の榮谷事務局長からは、低賃金と危険な職場環境が報告され、「人並みの生活できる賃金といのちと安全確保が最優先だ。」と訴えられた。そしてバス二台で参加した東部けんり総行動を代表して岸本さん(東京東部労組)からも東部総行動報告と連帯の挨拶を受けた。

最後に全体で首都高速会社へのシュプレヒコール、団結頑張ろう。すぐに隣の日本郵政本社前に移動して再度、非正規労働者の処遇改善・雇い止め反対のシュプレヒコールを行い、中小、非正規の闘いの前進を呼びかけた。
 


 
●4・4東京東部けんり総行動
バス2台で争議支援
 
 
四月四日の東部けんり総行動は、朝九時からJR錦糸町駅頭で国労江東支部のビラ配布から始まった。同時に結集した二十労組、一一〇人が出発集会を開き、東部けんり春闘実行委の岸本代表から、12春闘の情勢の特徴は格差社会での貧困の拡大と増加であり、生活出来る賃上げを勝ち取ろうと訴え、一日行動の争議組合から紹介と決意表明を受け争議支援行動に出発した。
晴天に恵まれ、東京スカイツリーを背景に、組合旗を風になびかせ、徒歩で最初に向かったのはロンシール工業㈱。茨城ユニオンの派遣労働者の闘いで、ロンシールは派遣先本社で、派遣法違反、団交拒否で、社前集会と申し入れをおこなった。次は、バス二台に分乗し大手町のNTTでの社前集会。交渉には、三十年間不当解雇で闘っている木下孝子さん、強制配転された労働者を地元にもどすように要求している電通労組首都圏支部、難病の妻をかかえる保坂さんが介護と仕事を両立できる近隣職場への配転を求めるN関労の三者共同申し入れである。

次は、東京労組フジビグループ分会の春闘昼休み集会へ合流支援。賃上げ要求に誠意をもって回答せよと抗議のシュプレヒコールを上げた。最後は、東部労組デイベンロイ労組支部の大森工場閉鎖攻撃に、親会社のサニクリーンへの申し入れ行動。事前に察知した職制やビル管理会社の連中が、ビルの入り口で封鎖し妨害したが、正当な申し入れ行動には、拒否できず。十一階まで上がり参加者全員で会社入り口で、工場閉鎖への抗議の声をあげ、怒りのシュプレヒコールを繰り返した。

予定の行動のあと、けんり総行動中央行動に参加、首都高速道路公団日本郵政本社の社前集会に参加し、日本経団連前大集会に参加。五〇〇人の参加で、座り込んで集会を開き、代表が申し入れをおこなったが、恐れをなした日本経団連は受け取りを今年も拒否した。有意義な総行動の一日でした。
 


 
●3・25マーチ・イン・マーチ
多民族・多文化の歌声
 
 
マーチ・イン・マーチ2012が三月二十五日、上野水上音楽堂で開催された。

コンサートは、在日韓国青年同盟東京本部によるオープニングで始まり、金澤壽けんり春闘共同代表が主催者あいさつ。続いて、アリソン・オパオン(フィリピン)、ノレの会、日本音楽協議会東京都支部月桃の花歌舞団、京劇連誼会(中国)、神奈川シティユニオン合唱団(ラテンアメリカ)、竹村新(ベラルーシ)、在日シャン民族民主主義会(ビルマ)、グルーポアハストン(ブラジル)といった面々が、国際色豊かに音楽祭を盛り上げた。音楽の合間には、朝鮮学校高校無償化、被災地支援、入管法改定などのテーマについて様々な団体からアピールが行われた。
多民族・多文化大合唱では、「上を向いて歩こう」をコーラス。二二〇人がデモ行進。
 


 
●全国一般東京労組
春闘第2波行動
防衛省に抗議
 
 
小雨が降る中、全国一般東京労組は、第二波統一行動である3・23統一ストライキ行動を闘い抜きました。午前中の行動としては、西武グループの再上場に反対して、争議解決を求める証券会社への要請行動を一〇〇人超える労働者の結集で闘い抜きました。

続いて、午後一時より、全労協、一坪反戦地主会関東ブロック、東京労組の三団体共催による防衛省前での、普天間基地の即時撤去と辺野古新基地建設の撤回を求め、抗議集会を一五〇人の結集で闘い抜き、申入書の提出や、三団体の決表表明や連帯挨拶で基地撤去を求める固い決意を防衛省に伝えました。
そして当日の行動の最後に、文京区民センター集会室で、12春闘勝利に向けた総決起集会を開催し、二〇〇人を超える東京労組の組合員が結集するなかで、各組合の決意表明が力強く行なわれ、今後の春闘団交や反合理化闘争を強化することを確認しました。私たちは二波わたる統一行動成功させ、12春闘勝利を目指し、さらに闘いを強化していきたいと思います。
 


 
●静岡ふれあいユニオン
卒業生にチラシ配布
 
三月一日、朝九時から一時間、卒業式が行われる静岡県立科学技術高校前にて四〇〇枚のビラが、卒業生、親御さんたちに手渡された。「卒業おめでとうございます。いつでも相談に来てください」そんな声に、嬉しそうにビラを受け取っていく。

「キミも明日から労働者」と名うち、卒業後、三年で約三割が離職していくという現実の中で生き抜くためのそのビラは、「キミも明日から労働者」と名うち、「労働組合」への「絆(団結)」を訴え、「知らないと損する労働法ミニ事典」まで刷り込んだ。

ビラ配布に参加した、静岡ふれあいユニオンなど静岡県共闘の仲間たちは、三月二十一日には、静岡大学卒業式でも同様の宣伝行動を行った。
(静岡ふれあいユニオン 小澤)
 


 
(F)