沖縄・高江工事強行 機勤隊派遣に抗議 / 全労協新聞 2016年8月号

沖縄・高江工事強行 機勤隊派遣に抗議 / 全労協新聞 2016年8月号




全労協新聞
より



7・25首相官邸前行動

沖縄・高江工事強行
機勤隊派遣に抗議



 参議院選挙で沖縄県民が島尻沖縄北方担当大臣に十万票の大差でノーを突きつけた翌日、七月十一日早朝六時前、沖縄県東村高江の住民が目にしたのは、米国海兵隊北部訓練場メインゲートに突如姿を現した。一〇〇人の機動隊と二〇人の民間警備員だった。

機動隊に守られ、多くの工事用資材や防衛局員・作業員を乗せた車両が次々と基地内に入って行った。二〇一四年四月以来中断していたオスプレイパッド(着陸帯)工事の再開を強行したのだ。

 「不意打ち的な搬入であり、到底容認できない。戦後七〇年間、日本の安全保障を背負ってきた沖繩に理解を示そうとする姿勢が全く見られない。県民を欺くような行為である」(翁長沖縄県知事)。

 翌日は五時頃から、以後連日多くの工事用車両か進入して行く。昼夜を問わず、住民一五〇人ほどの高江に、全国から動員された五〇〇人を超す機動隊(最大一〇〇〇人)が、殴る、蹴る、首筋を掴んで引き回す、多数のけが人、救急車搬送という住民への大弾圧の下で工事準備が進められていく。反対派住民を締め出すために県道上に柵を設けたり、現場に続く県道で何の根拠もない検問を実施し、支援者が現地に入れなくしたり、日本政府は違法・不当の限りを尽くし、沖縄の民意を弾圧している。

 高江を含むヤンバルの森は沖縄島に住む人々の命の森である。沖縄の一一ダムの内、北部訓練場地域にある四ダムで半分以上の利水容量を占めている。そして、動植物多様性に富む世界有数の森であり、国立公園・世界自然遺産登録の侯補地でもある。

 このかけかえのない命の森を米海兵隊の殺人訓錬場にしておくことは許されない。更に危険なオスプレイ着陸帯で住民の生活を恐怖に陥れることなどもってのほかである。

(全国一般東京労組沖縄に行こう実行委員会)