全労協16春闘方針 その4 16春闘の課題と目標、闘い方

全労協16春闘方針 その4 16春闘の課題と目標、闘い方


http://www.zenrokyo.org/syunntouhousinn/syuntou.htm より 
分割掲載

http://blogs.yahoo.co.jp/okasinaunion/33923762.html
全労協16春闘方針 その1 スローガン

http://blogs.yahoo.co.jp/okasinaunion/33923786.html
全労協16春闘方針 その2 16春闘を取り巻く情勢

http://blogs.yahoo.co.jp/okasinaunion/33923800.html
全労協16春闘方針 その3 15春闘を振り返って


3)16春闘の課題と目標、闘い方

 安倍政権は与党の国会内で過半数を占める議席を背景にして戦争法を強行成立させた。それに反対する闘いは大きく昂揚した。若者から母親まで、総がかり運動として発展した。戦後70年を節目に明らかに日本は大きな転換点を迎えている。民主主義を破壊し、戦争する国へと進む中、労働者市民が新たな大衆運動として政府・財界の独断専横を押しとどめ、民主主義と労働者の闘いの礎を築くことができるのかが問われる。あるいは政府に取り込まれていくのか。16春闘はその試金石になる。

 円安・物価高による物価高騰の直撃を受け、賃金引き上げから取り残されている非正規労働者中小零細企業労働者、そして社会保障の切り捨てによって生活苦が増す高齢者や母子家庭労働者、生活保護世帯の生活再建こそ喫緊の課題である。加えて、17年4月から消費税は10%に引き上げられる。安倍政権の政策は、弱者切り捨て、大企業の利益擁護を柱に富国強兵を推し進めるものである。安倍政権と真っ向から対峙し、労働者市民の平和と人間らしい生活を取り戻す闘いが求められている。16年7月には参議院選挙が実施される。16春闘は自民・公明与党を参議院選挙で敗北させる闘いの前哨戦にもなる。

 16春闘は、まず、すべての労働者が賃金引き上げを確保でき、人間らしく生活できるために全力をあげよう。そして、安倍政権の平和破壊、民主主義の破壊に対決し安倍政権を打倒する闘い、沖縄の人々と連帯して辺野古新基地建設を阻止する闘いに勝利することが求められている。

 16春闘の課題を以下のように設定し、けんり春闘を組織して、共同して全力を上げていく。

◎ディーセントワークの実現と人間らしく生活できる賃金

 ①労働者の生活と権利を守り拡げる闘い
  どこでも誰でも「月20万円以上、時給1,500円以上の最低賃金保障を」
  最低賃金保障として時給1500円以上の実現を求めていく。
  企業内最賃の見直しも進めていく。
  全国一律最賃引き上げ闘争と、公契約制定運動を重視して闘っていこう。
  すでにアメリカでは最賃15ドルに向けて法令化が進んでいる。ファーストフード産業などの賃上げを  求める国際共同行動に積極的に参加していこう。
 ②賃上げ目標:20,000円以上、7%以上、時給150円upと設定して闘う。
 ③時間外労働の法規制:1日2時間、月20時間、年150時間を求め、長時間労働の禁止、サービス残  業の撲滅を実現していこう。
  生活(8時間)と労働(8時間)と睡眠(8時間)のワークライフバランスを実現しよう。
 ④労働時間短縮:必要な人員配置、インターバル休暇の導入を求め、また、自由な有給休暇の取得  を求めていこう。
 ⑤労契法20条活用と権利拡大:非正規労働者の処遇改善に向けて労働法規の完全遵守、違法行為  ・ブラック企業の告発闘争を強めていこう。
 ⑥非正規労働者春闘:雇い止めを阻止し、非正規労働者の賃上げ闘争への参加を獲得していこう ⑦JAL解雇撤回闘争等、全ての争議に全力をあげ、勝利しよう。

◎労働法制改悪(労働時間制度の破壊、解雇自由)との闘い

 ①残業代ゼロ・過労死促進法(労基法改悪)阻止に向けた闘いを強化していこう。
 ②解雇自由法(解雇の金銭解決法案)制定に反対していこう。  
  ※解雇自由法・残業代ゼロ法案を阻止へ全国キャラバンを追求ていく。
  (国会審議状況や労政審の動向をみながら、3~5月に実施で検討する。)
 ③低賃金・無権利攻撃との闘い:最賃闘争を公契約闘争と一体に追求していこう。
  「貧困と格差」拡大、非正規労働の拡大、限定正社員の阻止へ
 ④外国人技能実習制度改悪反対、戦略特区による労働法制破壊を許さない闘いを!
 ⑤改悪派遣法:39項目の付帯決議がついた。労働契約申し込みみなし制度の要件が狭まったとは云  え追求が可能です。派遣労働者の権利拡大につなげていこう。
 ⑥安定雇用:無期・直接雇用、均等待遇を実現する法整備を求めていく。
 ⑦雇用共同アクションと連携して労働法制改悪反対の大きなうねりを作っていこう。

◎社会的課題・・戦争と生活破壊の安倍政権を打倒しよう。

 ①戦争法廃止! 沖縄辺野古新基地建設阻止! 脱原発社会を実現しよう。
  総がかり運動と連携し、2000万人署名を達成しよう。
  沖縄辺野古新基地建設阻止:現地闘争の参加、全国各地で行動を大きく起こそう。
  武器輸出・原発輸出反対!:政府、財界・経団連へ抗議を強めよう。
 ②消費税10%引き上げ、年金・生活保護の改悪に反対していこう。 
  社会保障切り捨て反対!セーフティーネットの再確立を求めていく。
 ③公共サービスの破壊、行革攻撃との闘い:公共サービスの民営化に反対し、誰でもどこでも公平・  平等なサービスの提供を受ける権利の遵守を求めていく。公務員労働者の成果給導入、賃金切り   下げ、人員削減への攻撃と闘っていこう。
 ④脱原発運動:3月脱原発キャラバン(平和フォーラムとの連携)を成功させよう。
 ⑤TPP参加反対:多国籍企業による日本の自立的経済を破壊、医療保険制度、農漁業破壊、自然・  食の安全・安心社会の破壊を阻止しよう。
 ⑥参議院選挙勝利:2016年7月 参議院選挙を野党共闘で勝利させよう。 
  投票率を上げる運動や落選運動など様々な闘いと連携して選挙戦に勝利しよう。

◎闘い方・・職場討論・職場集会を重視、ストライキ権を配置して闘おう。

 16春闘勝利に向けて闘う体制を強固に築きあげよう。労働者・労働組合は使用者と対等の立場で交渉を積み重ね、労働条件の改善を勝ち取る。労働者間に対立を持ち込み、差別や権利を剥奪する攻撃、組織破壊攻撃に断固として反撃していこう。

 私たちの闘いの武器は団結と連帯であり、争議権の行使である。団結は討論を重ねるほど強固なものとなり、連帯は信頼関係を更に強くする。「職場に団結を!地域に共闘を!」を合い言葉に職場集会、地域集会を積み重ねていこう。

 私たちは要求実現にに向けてストライキを配置してたたかう。非正規労働者の諸要求をかかげ正規-非正規労働者の共同闘争で闘っていく。公務員-民間労働者が連帯し、地域の労働組合の共闘を組織の枠を超えて創り出し、闘いの広場としていこう。ストライキや争議には相互支援を強めて闘かおう。各地に16けんり春闘を創り出して行こう。

 ○職場討論・職場集会を重視し、ストライキ権を確立し、ストライキを配置して闘おう。
 ○非正規労働者の諸要求をかかげ正規-非正規労働者の共同闘争で闘おう。
 ○公務員―民間労働者、正規-非正規労働者ナショナルセンターの枠を超えて闘おう。労働組合   の連帯で地域共闘を建設して闘おう。
  各地に16けんり春闘を組織しよう!
 *地方・地域段階で共闘会議を組織し春闘集会や公契約運動を追求。
 *2000万署名や総がかり行動運動を各地で創り出そう。
 ○経団連闘争を重視し、総額人件費抑制・成果主義賃金攻撃と闘っていこう。
 *中小零細企業イジメを止めさせ、中小零細企業労働者、非正規労働者の賃上げを 求めていこう。
 *原発・武器輸出、法人税引き下げに反対していこう。


4) 組織・体制・財政について(案)

◎名称 「16けんり春闘全国実行委員会」とする。
◎体制 参加労組には全て幹事組合をお願いし、その中から代表幹事組合をお願いする。
   幹事組合・・全労協都労連/東水労/金属機器労組連絡会/国労/電検労/全港湾/全造船関東地協/全日建連帯/東京清掃労組/全統一全国一般全国協/中小ネット/郵政ユニオン/石油連絡会/ネットワークユニオン東京/電通労組/N関労/東京全労協
   代表幹事組合・・・全労協/全港湾/全造船関東地協/民間中小労組懇談会/大阪ユニオンネット
   共同代表を代表幹事組合の代表者にお願いしたい。
   代表幹事組合代表者・・・金澤 壽   (全労協
                   松本耕三   (全港湾)
                   宇佐見雄三 (全造船関東地協) 
                   田宮高紀   (民間中小労組懇談会)
                   垣沼陽輔   (大阪ユニオンネット)
           事務局長  中岡基明   (全労協事務局長)
   事務局は全労協に置く
   〒 105-0004 東京都港区新橋6丁目7番の1 川口ビル 6階
  事務局体制について
   全労協/全港湾/中小ネット/全造船関東地協/全国協・東京3労組/全統一労組/東京全労   協を基本構成とし、事務局会議は常にオープンにし、参加労組の出席は自由とする。
  実行委員会・・参加労組・組織で構成し、方針を決定する。
◎財政
  *例年通り、掛かった経費を各労組・組織の組織事情を勘案して各労組から分担 金を徴収する。



5)スローガン(案)

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全労協16春闘方針 その1 スローガン



6)スケジュール(案)

 戦争法が成立し、大きく反対運動が高揚している。戦争と貧困、格差社会という新しい時代への転換に労働運動はどう立ち向かうのことが出来るのかとわれている。16春闘はその試金石になる。多くの課題に全力で取り組んでいこう。

<年内の取り組み>
◎実行委員会発足総会・学習集会
 12月12日(土)14:00~17:00
 12月19日(土)総がかり行動「講演」集会
          14:00~ 北とぴあ・さくらホール(JR「王子」駅下車) 

<2016年 春の闘い>

 第一波1月  通常国会開催(1月4日~ )
  ◎戦争法廃止総がかり行動の一連の行動が予定される。

 第二波 2月  東京総行動、経団連抗議行動、
 2月19日(金) 東京総行動・・・◎全ての争議勝利、日本経団連要請・抗議行動
 2月22日~27日 労働相談集中週間 

 第三波 3月  賃上げ―スト、脱原発闘争、
 3月6日(日) 外国人労働者のためのけんり総行動 
  *JC回答・・・・・・・・・3月中旬{16日(水)?}
 3月12日(土)  福島集会
 3月26日(土)  代々木公園集会 さようなら原発1000万人アクション
  *総がかり行動

 第四波 4月

春闘総行動・デモ  (内閣、経団連、反原発
  ◎中小/未解決組合支援(4月末)
  *5月3日(日) 大規模集会 有明防災公園

以 上