全労協/ 狭山 現場に立って冤罪を確信 / 全労協新聞 2015年10月号

全労協/ 狭山 現場に立って冤罪を確信 / 全労協新聞 2015年10月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より



●東京全労協交流合宿
現場に立って冤罪を確信



九月五~六日、東京全労協交流合宿で狭山事件現地調査と丸木美術館訪問。東京都学校ユニオンの増田都子さんが報告。


一九六三年の狭山事件当時、私は片田舎の中学生で、新聞に大きく載っていたな、という記憶があります。でも、被差別部落の問題を知ったのは、高校時代、小学校の教員だった伯父から『橋のない川』四巻を贈ってもらってからです。「こんな差別が日本にあったのか」と衝撃を受けました。

大学で「部落問題研究会」に入部し、事件の内容を知り、冤罪だと思いました。就職してからは仕事をこなすことに目いっぱいでしたが、ウン十年、関心は持ち続けていましたので「狭山・丸木美術館交流合宿」と聞き、飛びつきました。事件現場を歩き、石川さんの自白のあまりの不自然さに二万%! 冤罪を確信しました。裁判官も現場を歩くべし!

印象に残ったのは、石川さんを陥れた、あまりにも醜い警察官たち、それを追認するだけだった裁判官もいたけれど、「石川、悔しければ、字を覚えろ」と、当時の月給九千円の時代に奥さんと相談して二千円も石川さんの学習のための文房具等の差し入れを、全く匿名で八年間(転勤してからも)やってくれた刑務官がいた! ということでした。

本当に「現場に立つ」ということ、本人のお話しを聞くことは大切です!
一日も早く、再審が開始されて冤罪が晴れ、ご両親のお墓参り&ビール風呂に飛び込むという石川さんの夢が実現しますように!丸木美術館も、重く、しんどいものがありましたが、行くべき場所です。素晴らしい企画を立ててくださった皆様に感謝!