全労協/ 戦争法案廃案・安倍内閣退陣を! / 全労協新聞 2015年9月号

全労協/ 戦争法案廃案・安倍内閣退陣を! / 全労協新聞 2015年9月号


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戦争法案廃案・安倍内閣退陣を!

全国から沖縄・辺野古に基地はいらない!の声を
止めよう!辺野古埋立て9・12国会包囲行動へ

戦後七十年、今年は戦後の沖縄にとっても節目の年にあたる。七十年前の四月一日、米軍が沖縄本島に上陸を開始し、沖縄は本土防衛の「捨て石」にされた。沖縄戦での死者は二十万人以上とも言われ、実に県民の四分の一の尊い命を失ったと言われる。

普天間飛行場は当時、住民を収容所に移している間に米軍が建設した。日本の主権の及ばない軍事占領下に、住民の意思を問うことなく米軍が一方的に建設したものである。その返還のために安倍政権は「辺野古移設こそ、唯一の解決策」と繰り返す。

沖縄では昨年一月、名護市長選で移設反対派の稲嶺市長が再選された。名護市議選(定数二七)でも辺野古反対派が一六人当選し、過半数を獲得した。十一月の知事選では辺野古移設反対を掲げた翁長知事が誕生した。これに続く十二月の衆院選は沖縄の全四選挙区で自民党公認辺野古移設反対派に敗れた。沖縄県民は知事選と衆院選で明確にノーと答えた。これが沖縄の民意であるが「問題ない」「法に従って、粛々と、工事をすすめたい」と一蹴した。安倍政権の沖縄の民意を踏みにじる暴挙と言わざるを得ない。辺野古をめぐる問題は、在日米軍基地の約七四%が沖縄に集中する現状にあることにある。現在の混乱の原因はこのことに真摯に向き合おうとしない安倍政権の側にある。

菅長官や中谷防衛相が入れ代わり立ち代わり沖縄を訪問し、集中協議を重ねようとした矢先の八月十二日太平洋上で訓練していた米陸軍ヘリコプターが「米艦船への着艦に失敗、墜落」したと報じられた。この米軍ヘリには、陸上自衛隊精鋭部隊「中央即応集団」に所属する二人の隊員が部隊研修で同乗していたという。これが沖縄の現実だ。基地がある限りまたこうした事故は必ず繰り返されるのだろう。

政府は「普天間飛行場辺野古移設は、米軍の抑止力を維持しながら、周辺住民の負担を大幅に軽減する最も現実的な選択肢だ。移設の遅れは、飛行場の危険性や騒音被害の長期化に直結する」と主張し「辺野古が唯一の選択肢」というが、政府は県や県民に対してその根拠を説明したことがない。

二〇一三年末に仲井真弘多知事が政府の名護市辺野古沿岸埋め立て申請を承認した直後の世論調査では、県外・国外移設、無条件閉鎖・撤去が計七三・五%を占めていた。今も移設計画に沖縄県民の約七~八割が反対を表明し、沖縄の民意は、普天間返還のためとはいえ、辺野古沖を埋め立てて新しい米軍基地を建設することを拒否し続けている。

辺野古沖や埋め立て予定地に隣接する米軍キャンプ・シュワブのゲート前では、昨年七月から座り込み行動が行われ、県民の抗議行動や県外の支援者と警察官や海上保安庁との衝突が続いている。

九月十二日には、「止めよう!辺野古埋立て9・12国会包囲沖縄・辺野古に基地はいらない!」9・12国会包囲が計画されている。

「……沖縄・辺野古の海、大浦湾が米軍基地建設のため、埋立ての危機にさらされています。

日本政府は、辺野古での海底ボーリング調査の期限を九月三十日に延長しました。調査の延長はこれで三回目です。ここまで遅らせたのは辺野古の陸と海での身体を張った抵抗運動と沖縄県民の意思、そして基地建設に反対する世論の力ではないでしょうか。

日本政府は、調査が終わり次第、土砂を投入する埋め立て本体工事に着手しようとしています。沖縄の人たちは貴重な自然を守り、戦争のための基地をつくらせまいとたたかいつづけています。

いまこそ『本土』でも辺野古埋め立て断念を政府に求めましょう。」と呼びかけている。

沖縄の問題は日本全体の問題である。沖縄県以外に住む私たちにとっても人ごとではない。