全労協/ 少数から多数派目指し組織、さらに組織せよ! / 全労協新聞 2015年8月号

全労協/ 少数から多数派目指し組織、さらに組織せよ! / 全労協新聞 2015年8月号


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コラム 疾風


少数から多数派目指し組織、さらに組織せよ!

全労協常任幹事
渡辺啓



常任幹事を引き受けてから、あっという間に十年が過ぎた。東京東部労組の前任者からは、「常幹会議の欠席者はほとんどいない。会議は命。しっかりやるように。」との申し送りだった。果たして十年後の現在、全労協は如何なる発展を遂げているのだろうか。私自身もどれほどの貢献ができたのかと反省多く、胸に手を当てる日々である。

「あって良かった全労協」という言葉を聞いて久しいが、この言葉を超えて、闘う官民の労働組合としての全労協の真価が、今まさに問われようとしている。

二〇一一年から全国一般全国協議会の本部書記長を担当してからは、「全国一般運動の発展を通じての全労協の前進」となる。しかし、安保法案、労働法制の改悪阻止、脱原発・震災復興、辺野古新基地NO、その他、政治課題の山積である。

しかし、頭の中にある中心課題は、やはり組織拡大・組織建設の問題でいっぱいだ。労働組合が元気になってこその、社会的影響力の拡大、安倍政権を追い込むことに繋がると思っている。一にも二にも組織化が大事と思っている。

ところで、組織化は、労働相談活動からの組織化が全てではないが、労働相談活動から学ぶべき教訓は幾多のものを私達に提供してくれる。このひどい労働情勢を私達につぶさに突きつけ、何をなすべきかと私たちを奮い立たせる。また、組織化活動(労働相談活動)に対し真摯に向き合っているかいないかで、健全な労働組合か否かを判断できるといっても過言では無いだろう。まさに労働者のあらゆる組織化活動は、労働組合自らの健全度を点検できる、重要なファクターでありバロメーターに他ならない。

全国協の昨年の組織化は、東横イン労組の福井県敦賀市での三一人の労組結成と組織の維持によって、二一都府県での全国一般の組織構成となり、新たに一県に旗を立てることに成功している。今年もこの原稿が世に出るころには、新たにもう一県、全国協の旗が立っているはずである。

現在、資本との必死の組織合戦・攻防の中で、組織化を担う担当者の献身的な努力とケアにより、全国一般の支部組織が維持されている。そして更に、より一層の拡大が必要とされている。もちろんその基本となるのは、日常的な職場での闘いをしっかりと積み上げることであり、当該自らが必死で闘うことが前提であることに他ならない。少数派支部も多数派を目指し、今後も職場闘争を強め、地域の仲間とも交流し、企業の塀も地域の柵も越えて、文字通り「少数から多数派を目指し闘う」ことが期待されている。

全国一般の闘う旗を、全労協の組織を、全国津々浦々に打ち立てていきたい!

『組織せよ!組織せよ!さらに組織せよ!』を肝に銘じたい。