安倍政権の雇用破壊と闘う
職場は深刻な要員不足
抵抗なくして安全なし
全国の郵政職場の実態は深刻な要員不足です。団塊世代の正社員が大量に定年退職して以降、会社は新規採用を怠り、加えて期間雇用社員に対する六五歳定年制を強行し、株式上場を見こして経費節減の大号令をだし、後補充もまともに行われない職場実態です。大阪・吹田千里郵便局の実態を報告して、今の郵政職場を報告します。
昨年十月三十一日、集配職場の朝ミーティングにて局長より「十一月一日より請負小包業者の撤退」が集配の全員に言い渡された。請負小包業者約二十人が職場からいなくなった状況です。局長は頭を下げて「宜しくお願いします」と言った。職場は、どんな事態となるのか不安と不満が大きく広がった。
聞くと請負業者は他局では業務を続けており、吹田千里局からだけの撤退で吹田千里局の請負の人たちは、早朝から夜遅くまで働き三十日連続の勤務状況だった。誤配等をすると高額なペナルティ、また請負料が低料金でもあり、長時間労働で時給換算すれば最低賃金を下回る可能性もあります。郵政ユニオン大阪北部支部は、要求書を提出し交渉を行った。しかし、職場の労働条件は悪化の一途をたどっている。
緊急的な業務対応で、日本郵政近畿支社は郵務部より支社赴任二〜七年の若手二十人プラス管理者二人が来て通配の応援。しかし、十二月に入り十人に減員、これは新大阪局で業務混乱となり、そちらにも人がいくこととなったらしい。
次に、吹田千里局から他局配転となった労働者の『里帰り応援』が一週間、通配応援となった。みんな、一様に、吹田千里局の管理者・役職者の「パワハラ発言」は酷いと言っていた。現状は、カレンダー郵便の大量の残留、お歳暮小包(百貨店)の大量到着となり、正社員・期間社員問わずに十二月上旬から連日の四時間連続超勤が続いて、今は年間三六〇時間の超勤枠に対して、現在三〇〇時間越えが多数存在し、二ヶ月一〇九時間枠も飛び越えそうな状況である。このままでは、笑うに笑えない現実のものになっている。
また、勤務も前日に勤務変更となるなど、廃休と小包応援に班から二〜三人が急遽、指示をされてしている。
そんな中、重大な交通事故が相次いでいる。集荷の期間社員が四輪車で歩行者と衝突、歩行者は重体。続いて委託業者の四輪車が坂道を順番に下ってきた中学生の自転車と衝突した。中学生はアゴを骨折するなど手術した重傷。また、委託業者四輪車と単車が衝突し一時意識不明になるなど職場は危機的状況です。
それでも局長は朝のミーティングで「安全第一で仕事を」と言っている状況です。
新しい小包業者が入っているが、局の全面をカバーできてはおらず、完成形には程遠い状態で、この状況はさらに続いています。小包運営の未来が全く見えない。年末は遅配が多数でており、地域から苦情がきている。小包では、みかんが腐って、底が抜けたモノも出てきている。
安全な職場作りのために団結して、要求してゆかねば、と思っている。
管理者・役職者も通配のマンション配達に出ているが、吹田千里局の物量に追いつけない。小包は、時間指定二十時〜二十一時の夜間配達が一つの担当エリアで十個以上あり、その上のリクエスト追加があるため、社員によっては個人携帯電話から「二十二時までには行きますので」と「お知らせ電話連絡」を入れるケースも出てきている。また、「年賀ハガキを売るだけ売って、配達は知らない」状況とか、「小包の配達時間なんて、そんなの関係ねぇ」個人任せとか、個人情報や私金流用にうるさいが「携帯電話の必要台数を配備せず、個人携帯にジャンジャンと再配コールですと掛けさせる」精神とか、「個人の超勤時間数ぐらい、自分で把握しとけ!」管理者発言とか、有り得ない毎日が続いている。
当局のコンプライアンスなど口だけで、実態は業務優先で、問題発生は全て労働者に責任転換にする郵政の本質がアラワになっている。一九六〇年代の三井三池闘争を闘った労働者の言葉に『安全なくして労働なし!抵抗なくして安全なし!』の言葉があるが、さて、我々は、どう闘うか!