全労協15春闘方針 その5 15春闘方針

全労協15春闘方針 その5 15春闘方針



4)15春闘方針

◎ 闘いの課題

  安倍首相は10月からの消費税引き上げを17年4月まで延期することを決定した。成長戦略を唯一の政策として大規模な金融緩和を続けたが、結果として円安・物価高、そして消費税8%への引き上げ実施によって労働者の生活を直撃し、厳しい生活を余儀なくされてきた。消費も冷え込み、特に生活保護世帯や、低所得者非正規労働者には大変大きな苦痛をもたらしている。

 15春闘はまず減り続けている実質賃金を回復させ、人間らしく生活できるための大巾賃上げ獲得に全力をあげることが必要である。そして安倍政権の平和破壊、民主主義の破壊、原発再稼働をなんとしても阻止する闘いに全力をあげていく。

 全労協は15けんり春闘の仲間と共に以下の課題を闘っていく。


①労働者の生活と権利を守り拡げる闘い

  実質賃金の確保と生活向上のための賃金引き上げ
  生活できる最低賃金の補償を求める。(月額20万以上、1200円/h以上)
   そのための全国一律最賃・公契約制定運動を重視していく。
  高齢者の生活安定・・福祉切り捨てに反対、生活保護制度の充実・改善
  長時間労働の禁止・・時間外労働の上限規制と36協定等の監視・告発
  非正規労働者の均等待遇実現、労契法20条による差別を許さない裁判など
  労働法制改悪阻止と差別を許さない闘いを統一して 
  すべての争議を勝利へ・・特に不当労働行為には総がかりで闘いを挑む

②安倍政権の生活破壊、平和・民主主義破壊との闘い
  ・・安倍政権打倒(戦争に巻き込み、生活破壊阻止!)

  ★労働法制改悪(派遣、労働時間制度の破壊)との闘い
  ★成果主義能力主義との闘い・・労働者間に差別分断を持ち込む攻撃
  ★低賃金・無権利攻撃との闘い・・最賃闘争、公契約闘争の重要性
   貧困と格差」拡大、非正規労働の拡大、限定正社員の阻止へ 
  ★公共サービスの破壊、行革攻撃との闘い・・公務員攻撃との闘い
      戦争をする国との闘い
    9条を守る(集団的自衛権行使、特定秘密保護法、新日米ガイドライン
    武器輸出・軍需産業育成、教育の国家統制、マスコミ支配に対する闘い
    沖縄辺野古新基地建設阻止
   TPP参加反対・・農魚業の破壊、自然・食の安全・安心社会の破壊

脱原発社会の実現・・反原発闘争と被災地支援

  川内原発再稼働阻止
  すべての原発廃炉へ、海外輸出反対・・・社会運動

統一地方選挙・・未来の試金石!!
  統一地方選 首長選挙(4月12日)  議会選挙(4月26日)
  *行政改革の名を借りた公務員攻撃、公共サービス破壊との闘い
  *地方再建、地域活性化と公契約条例の制定、

 

◎ 闘いの目標 

闘いの課題をしっかりと確認し、職場から議論を積み重ね、要求を統一して粘り強く闘っていこう。

非正規労働者の差別待遇を根絶する闘いを正規非正規労働者、官民労働者が連帯して闘うことが必要である。労働契約法20条裁判を各地に拡げていくと共に、同一価値労働同一賃金に向け、差別をなくす闘いを職場で取り組んでいこう。

職場の20条闘争として一つ一つ着実に差別根絶に向けて交渉を積み重ね、労働者の権利を回復させていこう。差別を許し、労働者間に対立を持ち込む成果主義能力主義反対していこう。全員一律の賃上げを勝ち取ろう。


イ)生活できる賃金大幅引き上げ  (ディーセント・ワークの実現)の獲得

  実質賃金の確保と上積みを!(消費税増税と物価高のクリアが必要!)
  7%以上の大巾賃上げが必要!!
  3%(14年4月)+2%(17年4月引上予定)+物価アップ分として
  要求の目安 ( 全員一律の引き上げを要求)
  20,000円(7%)以上   時間給労働者には150円/h以上の引き上げを
  ●勤労統計調査 (14年10月、一般労働者所定内賃金 306,082円)
  ※最低賃金の補償・・・時給1200円、月額20万円以上 ( 公契約条例にも)
  ディーセント・ワークの実現(健康で人間らしい労働を!)、職場環境の整備
  成果主義能力主義、査定の導入反対、
  長時間労働の規制 (8時間労働制の原則をしっかり確認させよう!)
  時間外労働を2時間(日)、20時間(月)、150時間(年)に規制
  インターバル制度の導入と有休完全消化 
  36協定の点検と見直しを行おう。・・残業拒否権を再度議論しよう。
  差別を許さず、均等待遇の実現に向け労契法20条裁判を拡大しよう。
  ※職場の労契法20条闘争・・差別チェック表と是正交渉、告発・告訴
  差別チェック表・・交通費、福利厚生、諸手当等 職場でチェック表を!
  すべての争議勝利の為の支援・連帯・・JAL

ロ)労働法制改悪との闘い(派遣法、労働時間法制)…未来の労働社会への転換点!

  雇用の安定・・解雇規制緩和、間接・有期雇用との闘い
  外国人労働者の導入(建設、家事労働)と技能実習生制度の悪用
  *雇用共同アクションと連携して
  通常国会・・派遣法(再提出?)、新たな労働時間制度、解雇の金銭解決
  労働政策審議会-院内闘争を繋いで

ハ)社会的政治的課題  (平和と民主主義を守る)

  護憲と民主主義を守る闘争(戦争させない1000人委員会)(沖縄の闘い)と連帯
  集団的自衛権容認撤回、オスプレイ・軽空母導入反対、武器輸出反対
  基地建設反対・・辺野古オスプレイ訓練、岩国・京都・横田基地
  原発再稼働阻止、放射能被害の完全補償、再生エネルギーの拡大
   (原発さよなら 1000万人アクション)の取り組み
  消費税10%引き上げ反対、TPP反対 
  すべての差別との闘い・・女性差別外国人差別ヘイトスピーチを許すな!

 


◎ 闘い方・・職場討論・職場集会を重視、ストライキ権の確立と配置

15春闘勝利に向けて闘う体制を強固に築きあげよう。労働者・労働組合は使用者と対等の立場で交渉を積み重ね、労働条件の改善を勝ち取る。労働者間の対立を持ち込み、差別や権利を剥奪する攻撃、組織破棄には断固として反撃が必要である。私たちの闘いの武器は団結と連帯、争議権の行使である。団結は討論を重ねるほど強固なものとなり、連帯は信頼関係を更に強くする。職場に団結を地域に共闘を!

私たちは要求実現に必要であればストライキを決行することを厭わない。非正規労働者の諸要求をかかげ正規-非正規労働者の共同闘争で闘っていく。公務員-民間労働者が連帯し、地域の労働組合の共闘を組織の枠を超えて創り出し、闘いの広場としていく。相互支援を強めて闘う。各地に15けんり春闘を創り出して行こう。



 15春闘スローガン

 ◎15春闘勝利 人間らしく生活できる大幅賃金引き上げを!
 ◎すべて労働者に一律20,000円(7%)、時間給150円以上の賃上げを!
 ◎どこでも誰でも20万円/月 1,200円/時間の賃金保障を!
 ◎最低賃金の大巾引き上げ!
 ◎官民連帯―地域共闘で公契約条例の制定を!
 ◎時間外労働の上限を1日2時間、月20時間、年150時間として法文化せよ!
 ◎過労死、健康被害を生み出す「長時間労働サービス残業」を撲滅せよ!
 ◎労働法制の規制緩和反対! 労働者保護の労働法制を!労働者派遣法の抜本改正を!
 ◎成果・能力主義反対! 労働時間制度の破壊を許すな! 裁量労働制改悪反対!
 ◎残業代ゼロ―長時間労働を強要する過労死促進法絶対反対!
 ◎解雇の金銭解決―首切り自由を許すな!
 ◎東日本大震災被災地の復興促進と「脱原発社会」の実現、川内原発再稼働反対!
 ◎政府・東電は放射能汚染からの避難する権利を保障し、全ての被害に補償を!
 ◎総額人件費抑制反対! 法人税引き下げ反対!雇い止め、派遣切り、リストラ反対!
 ◎「名ばかり管理職」撲滅! サービス残業の撲滅を!
 ◎差別分断を許さず、非正規労働者・外国人の権利確立、均等待遇を実現せよ!
 ◎人員削減・給与引き下げの行政改革反対! 公務員労働者に労働三権を!
 ◎生活保護法改悪反対! セーフティーネットの拡充を!
 ◎消費税10%引き上げ反対! TPP参加反対!
 ◎特定秘密保護法施行反対! 集団的自衛権行使容認反対! 憲法改悪反対!
 ◎沖縄辺野古新基地建設反対! オスプレイ配備阻止!
 ◎排外主義、民族差別を煽るヘイトスピーチを許すな!
 ◎労働者国民の生活を破壊し、原発再稼働、憲法破壊、戦争準備を急ぐ安倍政権打倒!
 


6)スケジュール(案)

 安倍政権が急ピッチに進める労働法制破壊、憲法破壊―戦争準備、原発再稼働の攻撃に全力で反撃し、労働者・市民の生活を防衛するためにするため、連続した取り組みを行う。


第一波 1月  全労協・東京全労協 15新春旗開き
   1月16日(木) 18:30~  新橋・交通ビル
   集団的自衛権関連法、原発再稼働反対、
   通常国会が開会・・派遣法再提出、労働時間改悪関連法案を阻止しよう!
   *院内・外の闘争、労働政策審議会闘争
   ※職場討論/集会・・要求の統一と正規非正規労働者の連帯へ

第二波 2月  東京総行動、経団連抗議行動、政府・厚労省要請行動
   ◎全ての争議勝利、日本経団連要請・抗議行動
   東京総行動・・2月20日(金) に実施 
   ※要求確定・提出とスト権確立に向けた職場集会
   ※西日本春闘討論集会・・2月28日~3月1日 
    場所:四国・松山   (担当:徳島全労協・全港湾四国地本)

第三波 3月   ※大巾賃上げに向けた闘い ストライキを配置して闘おう!
   ◎外国人労働者のためのけんり総行動 3月 日(日) 
   ◎外国人労働者の権利のためのキャンペーン
   *JC回答・・・・・・・・・3月11日(水)or18日(水)?
   *川内原発再稼働阻止!脱原発社会の実現へ
    ・・さようなら原発1000万人アクション、けんり春闘独自の取り組み
    ・・フクシマを忘れない  (3・11を前後して・・)福島からキャラバンを繋ぎ
   *戦争させない1000人委員会 ※地方・地域段階で共闘・集会

第四波 4月  
    ◎春闘中央総行動・デモ (経団連・政府、中小労組激励、反原発) 
    ◎中小/未解決組合支援(4月末)
      統一地方選挙(首長 4月12日、議会選挙 4月26日)

第五波 4月~6月
     未解決組合激励・支援