2015/02/16/ 神戸空港開港 9年 抗議集会 (写真)

2015/02/16/ 神戸空港開港 9年 抗議集会 (写真)


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神戸空港 開港9年 
神戸空港問題は終わったのか?
開港9年を問う
スカイマーク破綻で問題はさらに深刻に


需要予測には遠く及ばず、管理収支は破綻状況
4年連続で他会計(新都市整備事業)から繰入れ


 2月16日で神戸空港開港9年を迎えます。しかし、この数年間の旅客数は240万人前後で、需要予測である403万人には遠く及んでいません。また、空港管理収支も、2009年度から実質赤字の状態が続いています。この数年は積立金である財政調整基金の取り崩しで何とか収支を保ってきましたが、その財政調整基金も2011年度で取り崩してしまいました。

 従って、2012年度は前年度に引き続き、他会計である新都市整備事業会計から7億5千万円の資金を繰り入れないと収支が保てない状況に追い込まれ、2013年度は、新都市整備事業会計から5億8千万円の資金を繰り入れないと収支が保てない状況でした。

 すでに発着枠は上限の1日30便に達しており、小型機中心の機材により着陸料収入は頭打ちの状況です。これ以上の収入増は見込めず、さらに市債償還は今後も続くことから、2014年度予算でも新都市整備事業会計から8億円の資金繰り入れ予定です。



空港島土地処分進まず、のしかかる赳債償還
5年間で1、000億円も借り換え、借金先延ばし


 さらに、空港島の土地処分は進んでおらず、2014年までに空港島だけで1,982億円の起債を償還をしなければなりません。すでにその償還が始まっていますが、民間向けに造成した土地82.8ヘクタールのうち売れたのは8.1ヘクタールのみです。更に、ポーアイ2期などを含めるた新都市整備事業会計全体で、償還額は2017年までに3,692億円にもなります。「使える基金や現金預金」をすべて取り崩しても足りず、資金ショートしてしまうことになります。

 そのため空港島造成償還財源の穴埋めとして、2010年度から2013年度まで、4年間で計800億円も起債を借り換え、2014年度予算でも200億円の借り換えが予定され、借り換え総額は1,000億円に達しています。このことによりさらに返済が先送りされることになり、結果として次世代に多くの負担を押し付けることになっています。

 神戸市は「規制緩和さえなくなればどうにかなる」という楽観的、希望的観測を振りまくばかりでなく、神戸空港の失敗を素直に認め、市民に謝罪すると共に、すべての情報を公開し、需要予測見通し財政計画を検証・見直すべきです。そして、廃港も含め今後の空港あり方について市民に問うべきです。


神戸空港開港9年抗議集会
 ◇2/16 (月) 午後0時15分~1時
 ◇神戸市役所1号館玄関前(雨天決行)
 ◇参加団体によるリレートーク、集会アピール採択など


賛同団体(50音順、2月14日現在)●新しい神戸をつくる市民の会(呼びかけ団体)
●9プラス25改憲阻止市民の憲法改悪に反対する元教職員兵庫ネットワーク●神戸替天行道の会
神戸空港の中止を求める市民の会●神戸再生フォーラム●神戸市政を正す会●社会民主党兵庫県連合●新社会党神戸市会議員団●神大OBの会●「ストップ!神戸空港」の会●すま・はまの会●日本共産党神戸市会議員団●反空港全国連絡会●兵庫県披災者連絡会●兵庫県保険医協会神戸支部兵庫県民主医療槍関連合会●平和のための市民行勤●ミナト神戸を守る会●見ます聞きます言います会


神戸空港問題は終わったのか? 開港9年を問う
神戸空港開港9年抗議集会」共同アピール(案)


 阪神・淡路大震災からちょうど20年が経過しました。この20年という大きな節目を迎える中、震災からの復興を検証するにあたり神戸空港問題は避けて通れない大きな課題の一つです。

 本日、開港9年を迎える神戸空港。いまだなお、なぜ私たちは問いかけを止めないのでしょうか。「果たして、神戸空港問題は決着がついたのか?」と。その回答は歴然としています。多岐にわたる未解決課題は、いまだなお積み残しのままです。今、何よりも求められるのは、過去の検証を踏まえた厳正な現状分析のはずです。はたして神戸空港は、都市基盤として「定着」しているのでしょうか。

 震災直後の神戸空港建設の是非を問う住民投票を求める運動で、私たちが心配したとおり、乗客数は需要予測には遠く及ばず、空港管理収支は実質赤字状態が続き、市民の税金が投入され続けています。空港島も土地処分が進まず、起債償還のため今年度まで1,000億円も借り換え、借金先延ばしで次世代の市民に多くの負担を押しつけています。

 さらに、就航便の7割を占めるスカイマークが経営破綻しました。2月からは6便の減便が始まっています。今後の民事再生法にもとづく「再生」手続きがどうなるか不透明な中、神戸市は来年度予算で、関西の3空港一体化実現にむけ、運営権売却のための調査費2億円を計上していますが、空港整備による230億円の負債も残っています。今後スカイマークの「再生」手続きの中で、減便が長期化したり、更なる減便があれば、運営権売却の話どころではありません。

 このような厳しい状況が続いているからこそ、「規制緩和さえなくなればどうにかなる」「運営権を売却すればどうにかなる」というような楽観的、希望的観測を振りまかず、素直に神戸空港の失敗を認め、その現状と展望を市民に丁寧に説明する義務があるのではないでしょうか。

 開港9年に当たって、私たちは市民として、神戸空港問題が依然として「全市民的課題」であり続けることを確認し、山積する課題を追跡・検証し続けることを、ここに改めて決意表明します。

 以上の認識を踏まえて神戸市に対して、次の緊急要望をします。

1)神戸空港事業の失敗を認め、これまで指摘されていた以下の課題を速やかに再精査・検証し直して、市民に説明責任を果たすこと
  〔①低迷する需要/②破綻した財政計画/③空港島周辺の海洋環境の悪化や騒音
  問題/④潜在的危機状況のままの空域管制問題/⑤船舶海上交通への影響/⑥
  関西3空港問題の現状と課題〕
2)久元新市政が重視する「市民との対話」を踏まえ、現在行われている面談によ
 る市民との質疑を継続すること
3)運営権売却に向けた調査費の内訳を明らかにすること
4)空港関連資料の適正保存および全面公開

2015年2月16日
神戸空港開港9年抗議集会」参加者一同




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