全労協/ 朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑 / 全労協新聞 2014年11月号

全労協朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑 / 全労協新聞 2014年11月号

朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑

追悼碑撤去攻撃は許さない


群馬県立公園「群馬の森」に建てられた朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑(「記憶 反省 そして友好」の追悼碑)が、安倍政権の戦争国家への暴走に勢いを得たネット右翼歴史修正主義者、日本会議に集まる地方議員とこれに動かされた行政による撤去攻撃に直面している。同様の事態は、北海道で、長野や奈良、大阪・福岡・長崎など全国各地で起きている。

この追悼碑は、二〇〇四年四月、朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑を建てる会(現守る会)と群馬県当局の足掛け四年にわたる真摯な協議を経て、県立公園「群馬の森」の一角に建てられた。この間、碑の形状・碑文などをめぐって協議が続き、完成した碑の正面には、日本語・ハングルと英語で「記憶反省そして友好」という碑名が、裏面にはハングルで碑文が刻まれている。

追悼碑文には、植民地支配下朝鮮半島から大勢の朝鮮人が強制連行され、厳しい環境下で過酷な労働を強いられる中、少なくない朝鮮人が命を落としたことに触れ、「……わが国が朝鮮人に対し、多大な損害と苦痛を与えた歴史の事実を深く記憶にとどめ……二度と過ちを繰返さない決意を表明する。過去を忘れることなく、未来を見つめ、新しい相互の理解と友好を深めていきたい……」とし「碑に込められた思いを次の世代に引き継ぎ、さらなるアジアの平和と友好を願う……」と碑建設の思いが記されている。

碑の維持管理に当たっている追悼碑を守る会は、碑の設置期間更新時を捉えた一部右翼や地方議員、県行政の不当な撤去攻撃と全面的に対決し、法廷と県議会への請願署名運動で、県の不許可処分と撤去要求の撤回を求めて闘うことを決め、取り組みを開始し、碑の建設や維持を支えていただいている全国の労働者・市民の皆さんに協力を呼びかけている。