9/23-24 全労協 第24回大会

9/23-24 全労協 第24回大会
 
全労協新聞 2012年10月1日号より


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全労協第24回大会

反動政策に抗して全労協の闘いで
歴史的転換点を切り開こう
 
 全労協の第二十四回定期大会が、九月二十三日~二十四日の両日、熱海市のホテルで開催された。代議員の結集は順調で、定刻通りの十四時から高野副議長の開会挨拶で始まった。議長団に、常盤代議員(国労)、森田代議員(東京清掃)を満場一致の拍手で選出し、常盤議長が職場での闘いを振り返り、「契約社員(グリーンスタッフ)、低賃金労働者を支える全労協運動の前進を」と力強く議長挨拶し議事が進行された。

 大会は始めに金澤議長が挨拶し、「あらゆる運動の中心に労働者・労働組合が存在感を示し牽引すること」を強く訴えながら、第二十四回定期大会の課題と任務として、①民主党政権の反動政策に抗し闘う、②橋下「維新の会」らの公務員攻撃・労働組合つぶしを許さず闘う、③整理解雇法理を踏みにじるJAL不当解雇、労働法制の改悪を許さず闘う、④震災復興、反消費増税、反TPPの闘いを強め、そして、全労協がこの歴史の転換点を切り開いていこう、との訴えがあった。

 来賓からの挨拶は、大会初日には、社民党党首・福島参議院議員新社会党の松枝委員長、中小労組政策ネットの平賀事務局長、全労協顧問の山崎道人元議長らが挨拶された。交流会と二日目には、社民党服部良一衆院議員、藤崎前全労協議長が挨拶された。メッセージの紹介を芦崎大会書記長が行い、平和フォーラムからのメッセージが読み上げられた。

 続いて大会は、中岡事務局長から、経過及び二〇一二年度運動方針が提案され、合わせて事務所移転に伴う規約の一部改正案が提案された。渡邉事務局次長から会計決算案・予算案が提案され、山崎会計監査から報告があった。財政小委員会が設置され、別室での活発な質疑がなされた。

 議案に対しては、
郵政産業労働者ユニオン廣岡代議員は、組織合同と岡山支部萩原さんの雇止め無効の高裁判決が最高裁で確定したことを報告。
東京東部全労協NTT関連合同労組分会木下代議員は、三十年間の兵糧攻めに屈せぬ闘いと、オルグパンフを紹介。
自立労連田中代議員(京都総評)は、コミュニティーユニオン全国交流会の側面援助とオスプレイ反対闘争を報告。
全石油昭和シェル労組瀧代議員は、争議解決の証としてのSLU基金、女性基金の設立の報告とその意義を訴えた。
全統一労組鳥井代議員は、入管法の転換と言えるほどの改悪と、三〇%賃下げ攻撃の関交協分会の闘いの支援要請、
大阪全労協友延代議員は、青年部の活動報告と、国際交流・青年学習交流会の議案の中身を質問した。
全国一般東京東部労組小野代議員は、デイベンロイ支部への工場閉鎖・組合つぶしの攻撃を跳ね除け、組合員の雇用と組織を守り、近くの移転先では組合事務所も獲得との成果を報告した。
静岡県共闘静岡ふれあいユニオン宮田代議員は、パワハラに抗して裁判闘争での闘い、
遠州労働者ユニオン岡本代議員は、五回目の雇止めを跳ね返す裁判闘争への取り組みをそれぞれ報告した。
電通労組高橋代議員は、初任給三〇%ダウンに始まる賃金体系の再構築(大幅改悪)提案の新たな攻撃が始まっているNTTの現状を報告した。
東京労組フジビグループ分会の中原常幹は、組合つぶしの破産攻撃に断固闘う決意を表明した。
長崎全労協山本代議員は、電力労働者の闘い、ユニオン差別を許さない闘いの報告をした。

 二日目は、⑬大阪全労協大椿代議員は、石原都知事の同性愛者差別発言糾弾のスローガンの追加を提案し、また、全労協が、非正規労働者が立ち上がるための多くのキャンペーンに積極的に取り組むべきだとの提案をした。⑭東京労組三多摩支部西武バスグループ分会岡本代議員は、不当労働行為との闘い、西武資本の株式上場の問題を指摘した。⑮N関労奥山代議員は、職場の原点から脱原発の闘いを訴えた。⑯郵政産業労働者ユニオン須藤代議員は、会社が、時給制職員からの正社員化をやらない問題、ILOへの働きかけの取り組みを報告。⑰大阪全労協の前田顧問は、闘いを通して如何に社会の中にアピールしていくかとの問題提起をし、⑱全国一般労組全国協議会平賀代議員は、被ばく労働現場から反撃が始まっている点、低賃金・最賃の底上げと公契約条例制定の運動の強化を訴えた。以上の十八人の代議員が発言した。

 これらの意見を踏まえ、中岡事務局長が集約し、サブスローガンに、性的少数者への差別を許さないことが追加され、すべての議案が承認された。「脱原発」、「沖縄・反戦平和」、「労働法制改悪反対」の決議がなされ、大会宣言を採択した。最後に大会は、金澤議長を先頭に、鈴木新副議長ら新役員体制を確認し、第二十四回定期全国大会を終了した。
 
 


大会に参加して


 
裾野を広げて
組織を大きくしよう

 全労協の第二十四回全国大会が開催され、長崎全労協からも二人が参加しました。
 長崎からは、第二回大会以来毎回参加していますが、今年はじめて、議案書に資料として、長崎全労協の報告も載せてもらいました。また、大会の質疑・討論の中で、九州電力の労働者OBが全国の電力労働者に呼び掛けて、脱原発の旗印を鮮明にして取り組む全国組織を立ち上げたこと等、発言・報告もさせて頂きました。
 大会の議論を聞いていて、全労協があったから闘いが出来ているし、大きな力にもなっていることは、痛感出来ましたが、私たち自身がもっと裾野を広げて組織を大きくすることも必要だと感じた大会でもありました。
(山本恭郎 長崎全労協


広がる労働現場の
被曝リスク

 JALをはじめ全国いたるところに争議があるのだなと改めて感じた。しかも不況の長期化で、攻撃内容は年々古くなっている。民間組合のストライキに対する損害賠償訴訟など何時の時代の話だと言いたくなった。
 皮肉にも現代的なのは、福島原発事故である。原発労働者以外にも、ホットスポットでの作業など被曝リスクが及んでいる。こうしたひどい攻撃を受けながらも、運動を楽しんでいるかのような報告する面々には感心した。
(小川良 東京全労協中部ブロック・千代田区職労)
 

きちんとした討論
代議員を実感

 全労協大会に参加して一番驚いたことは、「活動方針、規約改正、予算などの提案事項に対する質疑、採択」の時間が予定されており代議員ときちんと討論されたことです。今まで色んな大会に出席しましたが、主催者側の活動方針などが一方的に報告提案されて、討議も無く拍手で承認されるケースが殆どだったからです。
 これこそが、本当の民主主義だと思いましたし、代議員として出席する意味があると感じました。大会役員の方々お疲れ様でした。
(宮田悦子 静岡県共闘)

西武の株式上場に
抗議デモを訴える

 今年は、昨年に引き続き二回目の全労協大会への東京全労協三多摩ブロックの代議員として参加しました。
 大会では、西武バスの親会社である西武ホールディングスは、労使紛争を解決してから上場を行え、というスローガンのもと十月十二日十八時より集会、十九時より東京駅周辺にてデモを行いますと言う事を今大会で、訴えさせてもらいました。
 みなさんの拍手、同じ様な問題を抱える仲間たちと連携連帯していくという熱い思いにたいへん心強く思い、私たち西武バスグループ分会の活動の後押しをしてもらいました。今後とも宜しく、お願い致します。
(岡本和之 東京全労協三多摩ブロック西武バスグループ分会)
 
 


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▲中岡事務局長は、自立労働組合連合の出身。


 
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