『 野村貴中央副執行委員長を追悼する 』 全国一般全国協

 

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『 野村貴中央副執行委員長を追悼する 』
                      
2020年8月24日
                      
全国一般労働組合全国協議会
中央執行委員長 平賀 雄次郎

 

 8月22日、全国一般労働組合全国協議会にとって、また、地域・全国の労動運動の仲間達にとって共に闘う同志である野村貴中央副執行委員長(69歳)が永眠されました。全国一般全国協は、かけがえのない素晴らしい仲間を失いました。

 

 野村さんは、全国一般全国協の中央副執行委員長を務める傍ら、自立労働組合連合執行委員長、きょうとユニオン副委員長という重責を担い、日夜を分かたずまさに粉骨砕身で闘い、その姿は多くの仲間から多大な信頼を寄せられていました。


 1991年に全国一般全国協結成が結成され、翌年の第2回大会から自立労連が加盟し、中心的な活動家として、全国一般全国協運動の中心的な役割を担い、最賃闘争、京都Xバンドレーダー阻止の闘い、脱原発・再稼働阻止の闘いなど、多くの幅広い活動の最先頭を担ってきました。そして、地域の無権利状態の労働者の味方として、労働相談・労働組合の結成・争議に奔走しました。


 2019年の「働き方改革関連法」の成立前後また施行後の闘いでは、持ち前の理論派としての洞察力と柔軟な発想で対応し、悪法すらも闘いの武器に変え、非正規労働者・正規労働者の闘いを支援し、生活と権利を守る闘いを前進させました。


 背景には、徹底した学習と限りない労働者への愛情、一方で敵権力への徹底した憎しみ、そして溢れ出る闘いへの情熱を最後まで失わないという野村副中央執行委員長の姿がありました。茶目っ気のある笑いの姿からは想像もできない、闘う芯の強さがありました。


 2018年8月に全日建連帯関西地区生コン支部武委員長、湯川副委員長ら述べ81名の関西生コン支部の仲間を不当逮捕した「関生弾圧事件」に対しては、ユニオンネットワーク・京都の中心メンバーとして、不当逮捕された仲間の奪還のために奮闘しました。悪徳生コン協同組合、ヘイト集団、警察・検察・司法の国家権力が一体となった関西生コン支部攻撃を仲間と共に跳ね返し、最終的には5月の2週間におよぶ連続抗議行動・申し入れののち、640日以上拘留された武委員長を5月29日に、そして6月1日に湯川副委員長の感動的な奪還を果たしました。


 体調の悪い中、敢然と京都地裁の前で抗議行動を展開するその姿は、多くの闘う仲間の目に焼き付いています。


 野村中央副執行委員長には全国一般全国協運動の中でまだまだ頑張っていただくのが私たちの願いでした。しかしそれも今は叶いません。闘いの連続で駆け抜けた生涯ですが、ぜひともゆっくり休んでいただきたいと願います。


 私たちは、野村貴中央副執行委員長の意思を受け継ぎ、断固闘い抜く決意です。


 ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
                      
               合掌。

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