全労協/ JAL争議解決へ 京都 / 新聞 2019年12月号
京都
十一月十日、国立京都国際会館前で、稲盛財団が行う京都賞受賞者による記念講演会参加者に向けて、JALベテランパイロット・キャビンアテンダント一六五人の不当解雇を撤回せよと、稲盛和夫JAL元会長(現・名誉顧問)に対する不当解雇撤回を呼びかけるチラシ配布とマイク宣伝を行った。
主催したのはJAL闘争を支える京都の会。京都の会・駒井事務局長は「不当解雇時にJALの最高責任者として采配を振るい、『解雇された方々にもいずれきっとお返しをできる時が来ると思う』などと記者発表した稲盛和夫氏は、責任をもって解決をすべきだ。日航をはじめ空の安全を守るために、ベテランパイロットとキャビンアテンダントの方々の果たす役割は大きい。直ちに現職復帰を果たすべきだ」と訴えた。
きょうとユニオンの仲間からは「私どもの労組がある中小企業には、稲盛和夫さんの『教え』を学ぶ盛和塾にはいっている経営者もいるが、『働く人を大事にせよ。冠婚葬祭などあったら一人ひとりちゃんと対応せよ』などと稲盛さんの本には書いてあるものの、実際そういう経営者が日ごろ現場でやっていることは、労働者をいかに搾り取るか、けちけちを徹底して人件費・賃金をいかに少しでも節約するか、経費を削るかということばかりである。」という稲盛イズムの「実践」のひどさについての生々しい報告があった。
またある参加者は「八〇代後半となった稲盛さんは、今年で盛和塾を解散させるらしいが、京都賞はいつまで続くか不明だが、晩節を汚さぬよう、『さすが稲盛さん』と言われるような、この最高裁で不当労働行為が断罪されている問題について、『今まで一人の労働者の解雇もしていない』とあちこち書いておられる稲盛さんらしく、JAL争議の見事な解決をしてほしい」と訴えた。